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ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com > 社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
c302f6a6.jpg UME(管理人)

某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。

ご意見、ご感想、相互リンクの申し出などお気軽にご連絡下さい!
(なお、確認するまで時間がかかるおそれがあるので、直にブログにコメントして頂いた方が確実です。)
e-mail:tizaibunositappa■yahoo.co.jp
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2011/03/09 (Wed)
 前回は、知財部員への適性について書いてみました。
ですので、今回は、知財部員に必要な資質について、例によって私の独断と偏見で書いてみたいと思います。

知財部員に必要な資質!

それは、3つあると思います。

①論理力
②理解力
③文章力

さて、そのこころは?

順にその理由を説明していきます。


①論理力

要は、根拠に基づきながら、相手を納得させる様な議論ができるかということです。

明細書作成、拒絶理由通知対応、さらには交渉なんかにおいても、論理力は非常に大事です。

何故なら、相手(審査官、裁判官、交渉相手、訴訟相手等)を納得させるためには、何らかの根拠に基づいた説得力のある議論をすることが不可欠なので。

明細書中の記載、法律、判例などのロジックを積み重ねて、如何に自分に有利な議論を展開できるか?

特許の仕事は全般的に、ロジック勝負みたいなところがあります。


②理解力

知財部員は、実際に研究・開発をしているわけではないので、例えば、特許出願の際には、必ず発明者から発明の内容を聞いて、理解するというプロセスが発生します。

このとき、どれだけ発明の内容が理解できるかで、明細書のクォリティーが決まってきます。
(もちろん、自分が理解できるまで、発明者にしつこく食い下がることもできますが、あんまり飲み込みが悪いと愛想を尽かされてしまいます・・・。)

また、知財の仕事では、研究者や開発者と比較して、幅広い技術分野を担当することになるのでなおさらです。
自分があまり詳しくない技術分野に当たっても、開発の話を聞いたり、専門書やインターネットを漁ったりして、ある程度まで技術知識をキャッチアップしなければなりません。

あるいは、特許法の改正とか、諸外国の実務状況とか、頭に入れるべきことは山ほどあります。

従って、理解力は、仕事の質とスピードにかなり影響してきます。


③文章力

ここでいう文章力とは、別に小説家の様な名文が書ける!という意味ではありません。

大雑把に言うと、文章に対する感性みたいなものでしょうか・・・?

自分の考えを文章に落とし込む力であるとか、文章に書かれていることを的確にイメージ化できる力のようなものを言わんとしています。
(そういう意味では、文章力というのは、はあまり正確な表現ではないかもしれませんが。)

この、思考→文章、文章→思考のやりとりをスムーズにできる人は、知財の仕事について、かなりのアドバンテージがあると思います。

特に明細書作成やクレーム解釈などで強みが発揮されるでしょう。

もちろん、長年この仕事をやっていれば、ある程度磨かれていくものですが、やはり、結構センスに左右されるところだなぁというのが、私の所感です。



というわけで、他にも重要だと思われる資質は色々とある中、あえて、3つに絞ってみました。

この3つの資質と、自分の資質を照らし合わせることで、なんとなく、向き不向きが分かるのではないかなぁと。

何らかのご参考になれば、幸いです。

■関連

知財部員への適性って?

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2011/03/04 (Fri)
3月になったってことで、そろそろ就活シーズン真っ盛りってかんじですね。

今年に入って、就活中の学生の方から、企業の知財部について質問を受ける機会が何度かありました。

知財の仕事は、世間一般からすれば、わりとマイナーな仕事であるが故、情報収集には苦労するみたいです。

そんなわけで、1年以上放置していた、「知財部への就活」シリーズを再開してみたいと思います!


今回のテーマは、知財部員への適性について!

どんな人が知財に向いているのかについて、私の独断と偏見で語ってみたいと思います。


ある人が知財(とりわけ、特許の仕事)に向いているかどうか?
これを大まかに判断するためには、この質問一つで足ります。


「あなたにとって、文章を読むことは苦痛ですか?」


この質問に対して、「はい」と答えた人。

悪いことは言わないので、別の仕事を探した方がいいです・・・。
何故なら、この仕事は、文章を読んで読んで読みまくる仕事だからです。

特許明細書=「最先端技術(?)について、(時に悪意を感じるほど)難解且つ冗長に説明した文章」である以上、小難しい文章を大量に読むことから逃れることはできません。

加えて、審査官からの拒絶理由通知、前任者の書いた意見書、補正書、論文や専門書等の技術文献、特許法等の条文、裁判所が出す判決文、エトセトラエトセトラ・・・・。

あなたが知財部員になった瞬間から、もれなく文章漬けの日々が約束されます(笑)

もちろん、文章を読むことが嫌いな人にとって、地獄以外の何物でもないでしょう。


というわけで、文章いっぱい読むことになっても大丈夫です、というのが適正として最低限必要なものです。


ちなみに、私はというと・・・・、

実は結構な活字大好きです(笑)
休日や移動時間などの暇なときは、大体本を読んでいます。

そういう意味では、今の特許の仕事には、かなり向いているのではないかなぁと自己分析しています。


もちろん、上述したポイントは、あくまで適正を大雑把に判断できるというだけであり、他にいくらでも観点があります。
というわけで、次回は、知財部員への適性について、より資質にフォーカスした話をしてみようと思います。



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2011/02/26 (Sat)
今日は趣向を変えて、英語の勉強のやり方について、記事を書いてみたいと思います。

「如何にして、英語力を向上させるか?」というのは、ここ数年来の私の悩みです。

私は毎年TOEICを受験しており、一昨年の時点で、「来年こそは、TOEIC900点を狙えるぞ!」という位置まで来ました。
だがしかし、去年は、そこそこ英語を勉強したにもかからわらず、1点も伸びず(前年と全く同じスコア)でした・・・。

今年は、どういうアプローチで英語力を向上させるかについて、Reading, Writing, Listening, Speakingに分けて、今私がやっていることを紹介してみたいと思います。



<Reading>

ほぼ毎日、Wall Street Journalのasia editionの記事を読むようにしています。

といっても、トップページの見出しに目を通すのと、その中で気になった記事の1つをさらっと読んでみるというくらいですが。
たまに、時間があるときは、記事の全文をプリントアウトし、それをノートに張り付けて、分からない単語を調べながら精読したりしています。


やはり、Reading(というか英語全般)の上達にはショートカットは存在しなくて、コツコツと毎日英語を読んでいくしかないようです。

英語のWebページは色々ありますが、その中でもWall Street Journalのasia editionは、記事の質が高く、分野もbusinessのみならず、art, culture, technologyなど多岐にわたっており、オススメだそうです。
(ソースはここ


<writing>

正直、writingに関しては、特に何もできてないですねぇ・・・。
ただ、仕事で、できるだけクレーム等を英語で書いて、それを上司にチェックしてもらったりはしています。


<Listening>

英語学習関係の本のある人へのインタビューで、「NONSTOP ENGLISH WAVEという月刊誌でListening力を鍛えた」という話が載っていたので、私も真似をして購読しています。

NONSTOP ENGLISH WAVEの内容としては、毎月あるテーマ(ノーベル賞、保険etc)にフォーカスして、それについての文章やダイアローグが収録されています。
他にも、ハリウッドスターへのインタビュー、ブックレビュー、小説の抜粋など、幅広い分野にわたっており、かなり実用的な英語が収録されています。

まあ、その分、英文の難易度は結構なもので、今の私では半分以上は聴き取れないんですが(笑)


<Speaking>

Speakingの教材として使っているのが、笠原禎一氏の「英語高速メソッド ビジネス英会話集」です。

通称、笠原メソッドと呼ばれる、英文を短く文節し、その都度日本語訳を挿入されている文章(笠原訳)を聴くことで、英語の語順のまま、英文を理解できるというのが、高速メソッドシリーズのウリです。

これがあることによって、テキストを見なくても、英文が理解できるので、非常に便利です。

私は、会社の昼休みに外を散歩しながら、iPodでこれを聴き、それに合わせて英語をブツブツつぶやいています。

まあ、はたから見るとかなり危ない人なんですが、なにぶん会社が山奥にあるんで、大丈夫でしょう(笑)

これによって、基本的な英語表現が身に付きつつあります。


というわけで、私の英語学習法を書いてみました。
多少なりとも、英語を勉強しようとしている人の参考になると幸いです。

また、他にいいやり方を知ってる方がいらっしゃったら、是非教えてもらえるとうれしいです!


英語高速メソッド ビジネス英会話集
笠原禎一
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2011/02/21 (Mon)
前回、明細書のストーリーについて書いたら、意外と反響があったので、もうちょっと追記してみたいと思います。

前回私は、ストーリーは、化学系に特有なもの、というスタンスで記事を書きました。
しかし、他の人の意見を聞いてみると、実はその他の分野(メカや電気等)においても、ストーリーは重要であるみたいです。

明細書にストーリーをしっかり書くということは、発明の効果が発生するメカニズムを丁寧に説明することになります。
そうすることで、明細書の読み手(審査官等)に発明の内容を理解しもらい易くなり、発明のポイントが伝わるというメリットがあるというわけです。

そう考えると、確かにストーリーを書くというのは、化学系に限らず、おそらく全ての技術分野において大切なことであると言えそうですね。


それじゃあ、何故私が、ストーリーを書くということが、あたかも化学系だけの特別な慣習であると感じてしまったのか・・・。

それについて考えてみると、どうも、ポイントは3つあるようです。


①他の分野に比べて、発明発生のメカニズムを100%検証することが困難な場合が多い。

例えば、メカの発明であれば、モノの構成を決めれば、それによる作用効果というのが大体決まってきます。
(ここの機構がこう動いて、この部材がこうなるから、こういう効果が発生する、みたいな。)

一方、化学の方は、メカニズムを説明しようとすると、どうしてもミクロレベルの話になってきてしまって、なかなか検証が難しいです。


それに加えて、
②ある構成に対する効果の予測性が、断然低い。

例えば、複数の材料から構成されるモノにおいて、同じ材料を用いたとしても、その配合比率が変われば、発明の効果が出てこない場合があります。
同様に、化合物の置換基一つが異なれば、効果が全然変わってくる可能性があるわけです。

この様に、化学系の発明では、発明の効果を確認した系から少し外れるだけで、とたんに効果の発現が怪しくなってきます。


③ストーリーによって、進歩性の主張のみならず、サポート要件までクリアしようとしている。

上述したように、通常、明細書にストーリーを書く理由は、発明の効果をしっかり理解してもらうため、つまり、進歩性をしっかり主張するためです。

これに対して、化学では、進歩性の主張のみならず、サポート要件、つまり、実施例で効果を確認していない系まで権利範囲を拡張しようという下心がある場合があります。
(100%とは言いませんが。)


この様な、化学系に特有な事情によって、ストーリーの意味合いが、他の分野と若干異なっているのかなぁというのが私の所感です。

まあ、だからと言ってストーリーを書かずに済ませるということは、なかなかできないんでしょうけどね・・・。

■関連
明細書のストーリーとは?

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2011/02/14 (Mon)
たまには、特許実務の記事でも書こうと思います。

「化学系(特に材料関係の)明細書においては、ストーリーが重要である!」という話です。

メカとか電気系の発明を担当している人にこの話をすると、ハァ?という顔をされます(笑)
そもそも、そこら辺の分野では、ストーリーという概念があまり無いみたいですからね。

ちなみに、ここでいう「ストーリー」とは、発明の効果が発生する(推定)メカニズムを(もっともらしく)説明する筋書きのことです。


化学系明細書でストーリーを重視するのには、以下の様な背景があります。

化学系の発明において、材料やら製法やらでクレームを規定すると、どうしてもクレームの範囲が狭くなったり、検証性が無くなったりしてしまします。
そこで、化学系のクレームでは、パラメーター(数値限定)による規定がしばしば用いられます。

しかしながら、このパラメーター発明は、実際に実施例で効果が確認されている態様以外のもの(全く別の材料を使っていたり、製法が異なっていたりする)にまで、権利範囲を拡張しようとするもので、当然36条の拒絶理由を受け易くなります。

これに対しては、色んな材料や製法についても実験を行って、実施例を目いっぱい充実させるという手もありますが、限度があるし、手間もかなりかかってしまいます。

そこで、記載不備をクリアするために、クレームの範囲と実施例でサポートしている範囲の乖離をなんとか埋めれないかと考えた末、「ストーリー」という概念が考案されたのです。

発明の効果が発生するメカニズムを明細書に書いておいて、且つそれがある程度もっともらしいものであれば、多少実施例が心もとなくてもなんとか記載不備を受けずに済むだろう、という考えです。

化学系明細書でストーリーを重視するのには、この様な事情があるのです。


もしかしたら、私が知らないだけで、メカや機械系の明細書作成においても、ストーリーは重要なのかもしれませんが、やはり、メカや機械系のストーリーと化学系のストーリーとでは大きな違いがあります。

それは、化学系の明細書におけるストーリーは、「十中八九、胡散臭い」ということです(笑)

やはり、ミクロレベルで分子だの粒子だのの挙動がどうなっているかなんて、なかなかきっちり検証することが難しいですからね。
最近の審査では、ストーリーでサポート要件を補うことが難しくなってきており、厳しい審査官には「(明細書中のストーリーが)想像の域を出ない」と指摘されることもあります。


そんなわけで、私は最近、このストーリーというものについて疑念をもっています。

一生懸命ストーリーを考えたとして、それが本当に役に立つのかと。

逆に万が一ストーリーが事実と異なっていた場合に、それを盾に権利行使を逃れられたりする可能性もあるわけですし・・・。

ただ、自分の周りでは、ストーリーはちゃんと書こうねっていう雰囲気ではあります。

なかなか、難しい問題ですね・・・。

■関連
明細書のストーリーとは?2

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2011/02/08 (Tue)
パテントトロール―特許マフィアに狙われた日本企業の行方 今日紹介するのは、「パテントトロール~特許マフィアに狙われた日本企業の行方~」です。

著者は、石橋秀喜氏。

本書はその名の通り、パテントトロールを題材にした小説です。

トロールを題材とした本としては、「死蔵特許」がありますが、死蔵特許はJPEG特許にまつわる実話だったのに対して、本書はフィクションです。
(といつつも、本書で出てくるアルデスタ電気は、筆者が在籍していたアルプス電気がモデルになっている様ですが。)


本書のあらすじは以下の様。

アルデスタ電気は、カーナビを主力事業とする大手電気メーカー。

ある部品メーカーが破産し、カーナビに関する基本的な特許が、特許流通会社パテントマーケティングに渡ってしまったことから事件は始まる。

パテントマーケティングは、その特許に基づき、アルデスタ電気を含むカーナビメーカー数社を提訴。

結局、アルデスタ電気はパテントマーケティングと和解することになるが、それは特許マフィアの狡猾な作戦の始まりに過ぎなかった・・・。

想定外の行動をとるパテントマーケティング。
翻弄されるアルデスタ電気。
動き出す米国の特許流通会社。
疑われる内通者の存在。

果たして、アルデスタ電気は特許マフィアの食い物にされてしまうのか?
そして、特許流通会社を陰で操りながら暗躍する黒幕の正体とは・・・?


本書では、トロールの側と、それに脅かされるアルデスタ電気の側の登場人物の両方の視点からストーリーが展開されます。

トロールのやり口やそれに対する日本企業の反応、さらには知財部内の緊迫した雰囲気等は、かなりリアルに描写されていると思います。

まあ、さすがに、最後のオチは小説としてのエンターテイメント性を優先したかなってかんじでしたが(笑)


トロールがどういう風に攻めてくるのかやそれに対してどういう措置を取ったらいいのかがシミュレートできるし、単純に読み物としてもおもしろいです。

特許小説としては、ピカイチ!
おすすめです!

■関連
死蔵特許
雲を掴め 富士通・IBM秘密交渉
雲の果てに 秘録 富士通・IBM訴訟

パテントトロール―特許マフィアに狙われた日本企業の行方
石橋 秀喜
タイトル
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