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ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com > 社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
c302f6a6.jpg UME(管理人)

某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。

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2013/06/03 (Mon)
だいぶ間が空いてしまいましたが、なぜ大企業は権利化業務を内製するのかについて、続きを書きたいと思います。

前回は、企業内で権利化業務の内製をやることについてのいきさつについて書きました。

しかしながら、よくよく考えてみると、会社内で権利化業務を内製することについても一定の「合理的な」理由があることに最近気が付きました。

自分は今のところ2つの理由があると思っています。
(行き場を失った人員を有効活用する、という理由はさておき。。)


まず、理由の一つ目としては、大企業が出願したい件数を事務所だけではさばききれないという問題があるからだと思います。

大企業ともなれば、年間にかなりの件数を出願します。

IP FORCEというサイトによれば、2012年の企業別特許出願件数ランキングにおいて、1位のパナソニックが8925件、2位のキヤノンが7187件、3位の東芝が6349件となっています。
20位のコミカミノルタでも1752件出願しています。

つまり、大企業と呼ばれるような会社は、年間にして数千件特許を出願していることが分かります。

仮に年間2000件特許を出願する会社があるとして、それを全て事務所に外注するケースを考えてみます。
事務所の明細書作成能力には事務所の規模などによってばらつきがありますが、ここでは一つの事務所で大体月10件(年間120件)明細書を作れると仮定すると、2000件の出願をさばくのには、事務所が約17必要です。
ただ、実際には月10件出願を処理できる事務所はそこそこの大手であり、17すべての事務所を大手で揃えるのは大変そうなので、10件大手で、残りを小規模の事務所(月5件処理可能)に依頼すると、事務所が24必要です。

数だけ見ると24揃えるのは不可能ではなさそうですが、大体大手や評判の良い特許事務所は同業界の他社がすでに使っていたりするので、コンフリクト(利益相反)の問題から、なかなか良い事務所を確保できなかったりするので、実はけっこう難しいと思います。

そう考えると、特許を年間数千件単位で出願するような企業は社内で明細書を作らざるを得ないのもうなずけます。


理由のもう一つは、社内で明細書を読める人員を育てることが難しくなるということです。

権利化の仕事に限らず、訴訟、侵害警告、特許売り込み対応などの場面では、明細書を読んで特許の権利範囲や有効性を評価することが不可欠です。
それには、やはり権利化の経験が無いと、深い読み込みが難しいと思います。
従って、権利化の仕事を事務所にアウトソースしてしまうと、明細書をちゃんと読める人員を自前で育てることが難しくなり、そのような人材を外からとってこなければならなくなります。
少人数なら特に問題ないでしょうが、それこそ大企業の知財部くらいの人数を揃えようとすると、かなり大変そうです。

以上のように、企業が権利化業務の内製をやることは、このような2つの合理的理由があるのではないかと思います。

なお、内製のメリットとして、企業内の人間の方がより社内の技術に通じており、開発者に張り付くことができるので、よりよい明細書が書ける、という点を挙げる人もいるかもしれません。
(別の言い方をすると、事務所は技術についての理解が浅いので明細書を書かせるのは不安であるという意見です。)

たしかに、発明発掘については基本的に社内の知財担当者がやるべきだと思います。
(弁理士を四六時中開発者に貼り付けておくわけにもいかないので。)

しかし、事務所に対して技術説明をしっかりする、同じ技術についての出願を継続的に依頼するなどすれば、技術内容を理解してもらうことは十分に可能なはずです。
(もちろん、実力のある弁理士をつかまえておく、という大前提がありますが。)


というわけで、企業が権利化業務を内製化する合理的な理由について述べてきましたが、上記のような理由は大企業でないと発生し得ないので、やはり、中規模以下の知財部においては、内製をやる意義というのはあまり感じられません。

権利化業務は基本的に特許事務所にアウトソースをし(ただし、事務所からのアウトプットは的確にチェックできるようにする)、必要最小限の人数でその他の知財業務(発明発掘や係争対応など)にフォーカスする、というのが知財部門としての理想の姿なのではないかと考えています。

■関連
なぜ大企業の知財部では権利化業務を内製するのか?
大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うのか?2
弁理士資格を取る意義 リターン編
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