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ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com > 社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
c302f6a6.jpg UME(管理人)

某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。

ご意見、ご感想、相互リンクの申し出などお気軽にご連絡下さい!
(なお、確認するまで時間がかかるおそれがあるので、直にブログにコメントして頂いた方が確実です。)
e-mail:tizaibunositappa■yahoo.co.jp
(■に@を入れて下さい)

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2013/08/05 (Mon)
ここ数回知財に関係のない記事が続いたので、今回は久々に知財関連の記事を書いてみたいと思います。

以前、ブログの読者の方から私宛に質問を頂きましたので(ありがたいことです)、それをブログのネタに使わせていただきます。


--------------------------------------------------------------
■質問:UMEさん(私)が勤めているIT企業の法務部(知財部)では、どのような知識やスキルが求められますか?
--------------------------------------------------------------

先に背景を説明しておきますと、私はメーカーの知財部からから新興のIT企業の法務部(特許担当)に転職しております。
会社では様々なWebサービスを提供しており、私は特許担当として発明発掘、特許権利化を行っており、その他特許調査など諸々の業務もやっています。

その他については、以前書いたエントリーをご参照ください。

大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うのか?2
大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うか1
何故コンサルではなくIT企業に行ったのか?

それで、質問への回答については以下のようになります。
(今回の記事を書くにあたって考えを整理し直したので、実際にした回答とはちょっと異なっています。)

現状会社から一番求められている仕事が発明発掘と特許権利化であるため、必要な知識・スキルはそれに寄ったものとなっています。


まず、汎用的なビジネススキルという点で言えば、俗に言うコミュニケーション能力なるものと英語は必要でしょう。

社内に特許を出すという文化があまり出来ていないため、デスクに座っているだけでは仕事がやって来ず、開発や事業部に積極的に入っていって情報を取ってこなければなりません。

その際に、誰にどのようにコンタクトを取ればいいか、キーパーソンにどうやって協力してもらえるようにするか、みたいなインターパーソンスキル的なものが求められます。
ここらへんは、待っていれば提案書が上がってくる大企業と比べると、かなり積極的に動かなければなりません。

あとは、海外の拠点にいる技術者や弁護士と直接やり取りする機会があるので、英語は結構使いますね。

メールでやり取りすることが多いですが、たまにテレビ会議があったりして英語を話す場面もあります。


次に、専門的な知識・スキルという点についてですが、技術的なところで言えば、様々なWebサービスに詳しく、プログラミングがバリバリできて、エンジニアと楽しく話ができるようであれば言うことなしです。

開発や事業部に話を聞きに行っても、向こうで発明が特定されている場合は少なく、こちらから特許になりそうなポイントをうまくヒアリングして聞き出すことが求められています。
そんな時に、上記のような前提知識があれば、どの点に集中して話を聞いたら良いのかという勘所が掴みやすいし、話の内容をスムーズに理解できます。
結果として、発明を拾える可能性が高まるわけです。

そして、言わずもがなで、国内外の特許法や特許実務についての知識、権利化のスキル(明細書作成や拒絶理由通知対応)は当然必要です。

特許出願できそうな発明が出てきた際は、多くの場合、特許担当者自らが発明提案書をドラフトしなければなりません。
また、社内で明細書を作る機会はないものの、特許事務所からのアウトプットをチェックする必要もあるので、やはり権利化のスキルは必要です。

その他、比率は下がりますが、知財に関する仕事は何でも降ってくる可能性があるので、訴訟、契約、ライセンシング、特許調査、商標実務など、知財に関連する能力があれば何でも役に立ちます。


以上が質問への回答になります。
ちゃんと確認したわけではありませんが、自分が務めている会社にかぎらず、小さい組織では共通して求められる必要な知識・スキルなのかなと思います。

あと、偉そうに色々述べてきたわけですが、私自身上記の必要な知識・スキルを満足に備えているわけではなく、未だに課題となっているものは多いです。

自分への戒めも込めて・・・。

■関連
大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うのか?2
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知財の転職市場における求人状況
転職の企業選びで考えたこと2
転職の企業選びで考えたこと1


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2013/02/26 (Tue)
去年に私の前職(大企業)と現職(新興IT企業)とで、会社や仕事がどう違うのかみたいな記事を書きかけていましたが、今日はその続きについて書きたいと思います。

前回は、会社の雰囲気や人員構成的なものが中心だったので、今回は仕事内容によりフォーカスしてみたいと思います。
(前回の記事はこちらを参照。)


■仕事内容

前職:大企業ということで、知財部だけでも数百人いました。
これだけ人数がいると、当然、仕事の分業化が高度に進んでおり、末端の社員の仕事の幅というのは狭くならざるを得ません。
私も例外なく、ある製品に使われる材料の特許権利化(明細書作成と中間処理)という、非常に限られた範囲の仕事を数年間やっていました。
(もしも、辞めなければ、数十年にやることになっていたかもしれません)

明細書作成や中間処理以外の仕事に関わることがほとんどなかったため、飽きっぽい自分は仕事へのモチベーションが低下してしまい、結局転職することになったわけです。

もっとも、狭い領域にフォーカスして仕事をするということには良い面もあり、明細書作成や中間処理の経験をしっかり積めたことはよかったと思っています。
やはり特許権利化のスキルというのは、どんな特許の仕事をやる上でも必要となる能力だと思います。
この経験は、今の仕事をする上でも財産になっています。


現職:法務部全部合わせても数十人という規模感であり、特許担当となるとさらに人数が少なくなります。
これだけしか人がいないと、社内の特許関連の仕事(時には、商標などの他の知財業務)が全て降ってくることになります。
会社で手がけている全事業の発明発掘、特許権利化を担当することはもちろん、係争対応や社内の制度設計、ワークフローの構築など仕事内容は多岐に渡ります。
逆に、明細書作成や中間処理は全て事務所に外注するため、明細書や意見書をじっくりと書くということは、まずありません。
せいぜい、事務所から上がってきた原稿を確認するくらいです。

また、会社が海外展開をしているため、海外オフィスや海外の法律事務所と直接やりとりをすることもあります。

総じて、人数が少ないだけに、いろんな仕事を経験する機会があります。


■仕事の進め方、管理体制

前職:上から振られた仕事を黙々とやっていきます。
社内の特許管理システムに担当案件が表示されるので、それを期限までに片付けるというのがメインです。

そしてアウトプット(明細書原稿、意見書・補正書原稿)は基本的に先輩に全てチェックしてもらう、場合によっては課長などの管理職にもダブルチェックを受けるというかんじでした。
自分のアウトプットに対してフィードバックが得られる反面、常にやることなすことが逐一チェックされてるという息苦しさを感じたことも事実です。

また、他部門や社外とのやり取りは基本的に上司がやるので、特に若いうちは組織外に自分一人で出て行くという機会はあまりありません。
ミーティングがあっても、端っこの方に座っているだけということがよくありました。
(まあ、今にして思えば、自分ももうちょっと積極的に発言等をすればよかったと反省していますが。。)


現職:基本的に、自分の裁量で仕事を進めることがほとんどです。
上から振られる仕事もありますが、自分で仕事を取りに行くことも結構あります。

また、先輩や上司に相談する場合も、仕事の進め方の方針を確認するくらいです。
(そして、だいたい、「UMEさんにお任せします」と言われます(笑))
アウトプットの中身までチェックを受けることは、レアです。

現職では、「自分の後ろには誰もいない」ということをしばしば感じさせられます。
他部門や社外の方との打ち合わせにも一人で出ていく機会が多く、その際は自分でうまくやっていかないと誰もフォローしてくれません。
また、多くの場合、どの仕事をやるのかまで含めて自分の判断によって仕事を進めていくし、もし自分が仕事に取りかからなければ、多くの仕事は永久に放置されたままになります。
また、自分が出したアウトプットがほぼそのまま会社のアウトプットになるので、それに対するプレッシャーはあります。


■評価、昇進

前職:やはり多くの日本企業のように、終身雇用・年功序列という側面が強いです。
若者は給料を低く抑えられる代わりに、年を取ると仕事内容以上に給料が入るという仕組みです。
長くいればいるほど、給料的においしい仕組みになっています。

給与等級はいくつかのグレードに分かれており、昇格する際には社内の試験に合格する必要があります。
(なお、同じグレード内では、期ごとの評価で昇給の幅が決まる)
昇格試験では、インバスケット試験と論文試験をやらなければなりません。
これらの試験は、どういう回答をしたら合格するのかが自分にはさっぱり分からず、こんなんでグレードが決まってしまうのはなんだかなぁと思っていました。
(そして、結局自分は合格しないまま辞めてしまいました(笑))


現職:まだ入って間もないので、評価がどの様に行われるのか分からない部分もありますが、基本的には普段の仕事ぶりと成果で評価されるようです。
自分に納得のいく評価がされるかどうかは、今後見極めていく必要があると思っています。

ですが、少なくとも年功などほとんど考慮されないことは間違いないと思います。
そもそも社員の9割がたは転職で入ってきているので、年功制度をとりようがないといった状態です。
客観的に見ても、実力主義なのは間違いがなく、部下よりも上司が年下といったケースもしばしば見受けられます。


以上が、大手メーカーと新興IT企業の2社を経験しての私の感想です。
もちろん、私はこの2社でしか働いたことがないので、上記の違いは必ずしも一般化できないと思います。

自分が言いたかったのは、組織が違うとカルチャーや仕事に対するマインドが相当異なるということです。
自分が転職して、「会社が違えばこうも違うものなのか!」と驚いた部分であったし、非常に興味深いところでもありました。
何かの参考になれば幸いです。

■関連
大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うか1
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IT企業の法務部に必要な知識・スキルとは?
転職の企業選びで考えたこと
転職の企業選びで考えたこと2

2012/12/04 (Tue)
採用基準
キャリア関連の本で、久々に「これは!」と思う本に出会ったので紹介します。
 
伊賀泰代氏の「採用基準」です。
 
伊賀氏は、マッキンゼーで長く採用担当として、多くのコンサルタントのキャリア形成に関わってきた方。
 
本のタイトルから、マッキンゼーに入るための方法論が語られていると思いきや、それは本書の主旨とは大きく異なります。
(まあ、結果的には、マッキンゼーの採用において何が重視されているのかを知ることができるのですが)
 
本書のテーマを一言で言えば、「リーダーシップ」です!
 
本書で強調されるのは、リーダーシップとはリーダーのみに求められるものではなく、全ての人が持つべき必須スキルであるということ。
そして、リーダーシップとは、カリスマリーダーのような特殊な人のみが先天的に持ち合わせているものではなく、訓練次第で誰でもその力を伸ばせるものであるということです。
 
では、何故、肩書き上のリーダー(課長やプロジェクトリーダーなど)だけでなく、そうでない人までもリーダーシップが求められるのか?
 
本書によれば、組織の各人がリーダーシップを持っていれば、各自が全体としてどうするべきなのかを判断して行動するので、意思決定がスムーズになるし、仕事のスピードも上がるためです。
 
また、個人のキャリアとしても、リーダーシップを磨けば、多くの人を巻き込んでより大きな成果を上げることが可能となるため、人生の可能性(仕事、プライベートを含めて)が大きく広がります。
 
 
このような考え方を知って、私は目から鱗が落ちる思いがしました。
というのも、本書が指摘するのと同じように、私も、リーダーシップとは会社のマネージャークラスになって初めて求められるものであり、それ以外のポジションの人間には発揮する機会のないものだと思っていたからです。
 
筆者は、私のように多くの日本人がリーダーシップについて誤った認識をしており、学校などの教育の場などでもリーダーシップを鍛える機会がほとんどないことに強い危機感を覚えているようです。
 
 
よくよく考えてみると、組織においてリーダーシップを持っている人が多いと、組織としてより良いものになるというのは、私も体験しているところです。
 
私が前職で勤めていた会社は、いわゆる日本大企業であり、仕事の性質上ルーチンワークが多いせいか、指示待ち型の人が多かったように思えます。
なので、会社としての全体最適よりも、個人や部門の都合が優先させる傾向にあり、意思決定や実行のスピードが非常に遅い、実際上の効率や有効性を無視した仕組みがまかり通る、優先して取り組むべき課題が放置される(もしくは、そもそも認識されていない)場合があったという印象があります。
 
一方で、現在勤めている会社では、会社の規模が小さいせいか、本書でいうリーダーシップを持った人が相対的に多いという印象です。
例えば、ある知財の基準を社内に導入するために、他部署(事業部や開発)に説明に行った場合、個人や部門の視点ではなく、会社全体にとってどうあるべきなのかという視点で物事を考えて意見を出してくれる人が多いです。
また、各人がある程度自分の裁量で意思決定して仕事を進めていくため、物事が進むスピードは格段に速いです。(もちろん、会社の規模が小さいという理由もありますが。)

やはり、後者の方が、仕事がしやすいし、組織としてよく回っていると思います。


というわけで、本書は自分のキャリアを真剣に考えている人に対して、非常におすすめです。
読むと、きっと何かしらの気付きが得られると思います。

自分も本書を読んで、リーダーシップというものを意識して身に付けていかなければならないなと強く感じました。
仕事に限らず、日常生活でも、リーダーシップを身に付ける機会を見つけ、チャレンジしていきたいと思います。
 
採用基準
採用基準
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伊賀 泰代
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2012/11/26 (Mon)
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2013年 01月号 [雑誌] 実は、上記のタイトルは、私が愛読している雑誌、COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2013年 01月号 [雑誌] の記事から引用したものです。

この雑誌の今月号の特集は、「「これから必要とされる人」「されない人」 世界から仕事が消えてゆく」という衝撃的なテーマ!

その記事の中で、「10年後も食える仕事とは?」と称して、タイム誌が予測した2020年代に需要が伸びる9つの職業を載せているのですが、その中になんと特許弁護士が入っています!!

やはり、自分が関わっている仕事だけにうれしいものがありますね。

ただし、よくよく読んでみると、特許弁護士といっても特許訴訟専門の特許弁護士のことを言っているみたいで、明細書をシコシコ書く弁理士に需要があるのかは不明でした。。


まあ、個人的な考えとしては、同じ特許弁護士や弁理士であっても、扱っている技術分野によって、将来にわたって食えるのかどうかのリスクが変わってくるような気がしています。

つまり、ビジネスモデルとかソフトウェアとかの分野は先行き不安なんじゃないかと。

企業間の訴訟が起こりまくったり、NPE(パテントトロール)が問題になっているのも、多くはソフトウェア関係の分野なわけで。
だから、企業が疲弊してきて、政府なりにソフトウェア特許に権利を認めない方向で圧力をかけるということが起こりうると思います。
その結果、ビジネスモデルやソフトウェアは特許の保護対象ではなくなったり、あるいは、極端に特許の審査が厳しくなったりして、仕事のパイが激減してしまうというのも考えられなくはありません。

まあ、私自身、この分野に頭から突っ込んでいっているんで、こんな予想は外れて欲しい気持ちでいっぱいなわけですが・・・。



話は変わりますが、このクーリエジャポンは、私が一押しの雑誌です。

その理由は、世界中の雑誌から記事を持ってきているため、インターナショナルで且つバライティーに富んだ最新のトピックがふんだんに盛り込まれているからです。

政治や国際情勢に始まり、流行りのITサービス、企業研究、科学技術、果てにはアートまで、本当に幅広いです。

さらに、欧米やアジアはもちろん、中東、南米、アフリカなどの記事もあったりして、広い世界の一端を垣間見ることができます。

自分の視野を広げるのに、これほどいい雑誌はないのではないかと思っています。

書店で見かけたら是非お手に取ってみては?!


2012/08/26 (Sun)
転職して今務めてる会社に移ってから、早3ヶ月ちょっとが立ちました。
ようやく試用期間が終了したということで、ひとまずホッとしております。
 
やはり3ヶ月も経つとだいぶ会社に慣れたというか、すでにずっと前から今の会社で働いているみたいな気分になっています(笑)
前職は典型的な大企業であったのに対し、今務めてる会社は新興のIT企業ということで、やはり両者にはかなりの差があるということを体験しています。
 
そこで、今回は、その違いを主に会社の状況や人員構成などの観点から書いてみたいと思います。

 
■会社概要
 
私が前職で務めていた会社は、典型的な日本の大手電機メーカーであり、戦前に創業され、日本企業の中でも比較的早い段階から世界展開していました。
また、近年の不況で苦しい状況の会社が多い中、今のところかなり調子の良い会社だと思います。
一方で、新規事業の創出があまり進んでおらず、(アナログからデジタルでの移行があったにしろ)数十年にわたって特定の製品が主力の事業であり続けています。        
 
一方で、現在私が務めている会社は、創業から10年程度しか経っていない新興のIT企業です。
ここ数年で、かなり業績を伸ばしており、事業拡張ためにどんどん人を雇っています。
また、ここ数年で、急速に海外進出を推し進めている状態です。
業績は上向きですが、移り変わりが激しい業界の性質上、将来の状況は未知数というかんじです。

 
■年齢構成
 
正確なデータがあるわけではありませんが、私の感覚では以下のようなかんじになっています。
 
前の会社だと、20代から50代まで、ほぼバランス良く分布しており、再雇用などで60代の方も結構いらっしゃいます。
役員以上は、ほぼ60代の方々で占められており、会長=長老という状態になっております。
まあ、典型的な日本企業の年齢構成だと思います。
 
一方、今務めてる会社ですと、20代後半から30代に年齢分布が偏っており、40代以上の割合が極端に低いです。
社長含め、役員はほとんどが40歳前後です。
50代以上になると、たぶん、社外の取締役くらいしかいないんじゃないかと思います。
やはり、印象としてかなり若い方が多いです。

 
■社員の気質
 
前職は、大企業なのでそんなにくせのある人はいないだろうと思いきや、今思えば結構色んな種類の人がいたなぁと思います。
特にお年寄りの方々は、個性的な方が多かったような・・・。
こういう人でも何十年も会社勤めができるのかと、ある意味大企業の懐の深さを感じましたね(笑)
 
一方で今務めている会社の方ですが、IT企業なのでギラギラした人が多いという先入観がありましたが、意外とそんなことはなかったです。
逆に、落ち着いてて論理的というパーソナリティーの方が非常に多く、社員の気質としてはかなり均質性の高いように感じます。
ただ、開発にいるプログラマーの方だと、ある種の典型的なIT業界人のような人(天才肌且つ奔放なかんじ)もそれなりに見受けられますね。
 
 
■ダイバーシティ(多様性)
 
外国人の割合や女性の方の働きぶりの違いはといった観点から。
 
前職の会社はグローバル展開をしていますが、海外子会社には、ほとんど研究開発機能が無く、基本的に製造・販売拠点という位置付けです。
そのため、日本から海外出向される方はいても、その逆はあまりないです。
また、日本で外国人の方を雇うということもあまりなく、結果として、日本のオフィスではほぼ9割9分が日本人で占められています。
女性社員についてですが、過去はいざ知らずですが、現在は正社員の間では男女で仕事内容が違うということはありません。
産休を取って出産後に会社に復帰される女性の方も多いです。
ただ、管理職への女性の登用はまだ少ないのが現状です。
 
一方、現職の会社の方ですと、かなりグローバル化が進んでいるという印象を受けます。
(少なくとも日本企業の中では)
海外進出を始めたのは近年にもかかわらず、意外と外国人の方も多くおり、アメリカ、カナダ、中国、韓国、マレーシア、インド、パキスタンなど様々な国籍の方がいらっしゃいます。
感覚的には、本社の社員の1割ちかくは外国の方なのかなと。
海外オフィスとはかなり密に連携して仕事を進めており、海外オフィスから頻繁に人が来たり、海外との電話やテレビ会議もしょっちゅう行われています。
また、女性の方の管理職への登用も盛んであり、女性の方がプロジェクトを率いてバリバリ仕事をされているのをよく見かけます。
 
 
というわけで、以上、前職と現職とで主に会社の組織面での違いについて色々書いてみました。
まあ、この違いが日本大企業と新興IT企業の違いにまで一般化できるかというと、正直微妙な気がしますが・・・。
 
この企画、少し引っ張って、次回はより仕事面にフォーカスして違いを書いてみようと思います。

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2012/07/03 (Tue)
前に、「転職の際に、企業の知財職にするか、コンサルティングファームに行くかで迷った」と、ブログに書いたところ、「どうしてコンサルには行かなかったのか?」というコメントを頂きましたので、今日はそれについて書こうと思います。
 
転職活動の際に、IT系企業の知財職とコンサルティングファームを中心に応募し、最終的にIT系企業とコンサルの2社が残りました。
(詳しくはこちらの記事を参照して下さい。)
 
IT系企業の方は、近年急激に成長している会社であり、果敢にも世界進出をしようとしているところ。
 
一方、コンサルの方は、いわゆる外資系戦略コンサルというやつで、世界トップツーの某社や某社ではありませんが、中堅どころとしてはわりと有名なところでした。
 
正直、どちらも自分にとっては非常に魅力的な会社でした。
どちらかから内定をもらえたら、絶対今のところを辞めてそこへ転職しようと思っていました。
 
そこで、自分はどちらの企業に行くべきか、色々と悩んだわけです。
2つの企業の、色々な条件を比較しました。
自分のキャリアプランとか、仕事への適性とか、給料とか、体力的やっていけるかとか・・・。
 
しかし、結局は、フィーリングで決めました!
そして、IT系企業に転職したのは、前に書いた通りです。
 
 
と、まあ、単にフィーリングというだけじゃあブログの記事としてどうかと思うので、もうちょっと当時の自分を分析してみます。
 
結局のところ、その企業に転職した将来の自分を想像して、どちらの方が胸が踊るのかというのを判断したのだと思います。
 
 
コンサルになった自分を想像してみると・・・、
 
恐ろしく優秀な人に囲まれて、新聞に載るくらいの大企業の戦略に裏から関与して、激務に耐えながらもビジネスの素養をメキメキと伸ばして、そしておそらくはかなりいい給料をもらっているだろう・・・。
 
 
一方、IT企業に入った自分は・・・、
 
ベンチャーの目まぐるしさと急成長の熱気を味わいつつ、知財というスペシャリティーを活かして、企業の当事者として歴史に残る(かもしれない)変革期に立ち会う・・・。
 
 
コンサルの方も魅力的なのは間違いありませんが、やはり、自分はIT企業の持つベンチャー的な雰囲気に強烈に魅せられました。
(まあ、その会社は結構規模が大きいので、厳密にはベンチャーではないのですが。)
 
加えて、そのIT企業は、非常に面白い段階にあります。
 
急激に成長しており、果敢に世界に出ていこうとしています。
 
このような変革期に、外側からではなく、当事者として立ち会えるというのは、やはり胸が踊りました。
 
一方、コンサルでは、主に大企業がクライアントになる場合がほとんどだろうから、このIT企業みたいな雰囲気は味わえないだろうし、仮に関わったとしても、第三者として、短い期間になるだろう。
 
(あとは、そのIT企業は、コンサル出身の人も結構多いみたいなので、コンサルの雰囲気も少しくらい味わえるのかなと思ったり。)
 
 
と、以上の様に考えたことが一番大きかったと思います。
 
特に私の場合、前々からベンチャー的なものへの憧れが強かったので、そこらへんの嗜好がもろに出た結果ですかね。
 
まさに、フィーリング!
自分の感情に従った結果です。
 
そして、今でもその選択はベストだったと思っています。
 
 
最後に、転職先の企業を比較するのには、色んな条件があると思いますが、決して表面的な条件だけではなくて、自分の感情がどうであるかというのも考えるべきだと思っています。
 
転職活動の段階では得られる企業の情報は限定されています。(本とか、ネットとか、面接官の印章とか・・・)
でも、そんな限られた情報からでも意外と人間は正しい判断をするみたいですよ!
 
参考になれば幸いです。
 
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