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ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com > 社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
c302f6a6.jpg UME(管理人)

某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。

ご意見、ご感想、相互リンクの申し出などお気軽にご連絡下さい!
(なお、確認するまで時間がかかるおそれがあるので、直にブログにコメントして頂いた方が確実です。)
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2010/10/13 (Wed)
昨日は東京丸の内で開催された国際標準に関するセミナーに出席してきました。

講師はあの丸島儀一先生!
モデレーターは、東大の妹尾堅一郎が務められてました。

丸島さんの話は本当に内容が濃くて、非常に勉強になりました!

その大まかなところを、ここに書き記したいと思います。
(私の理解力の無さで、丸島さんの真意とは異なっている箇所があるかもしれませんが、そこらへんはご容赦を・・・)


アナログからデジタルへの流れの中で、各社の製品がネットワークで繋がるようになっており、互換性を担保するために標準がますます重要になっている。

標準に参加しなかった場合は、以下のような弊害がある。

まず、標準から自社の技術が疎外されると、いくら優れた技術であっても世の中に出せない。
(ここが、従来のアナログ製品とは異なるところ)

一方、標準技術を実施しようとすると、ライセンスを受ける必要がある。
(標準技術においては、その技術に関する特許をオープンにするのがルール)
しかし、仮に標準に参加しているのが20社あるとすると、1社1%としてもトータルで20%のロイヤリティーを払わなければならない。
これでは、製品競争力を失ってしまう。

さらに、標準の連鎖といって、製品は標準に沿ってバージョンアップしていくため、過去の標準を使い続けなければならなくなる。

従って、標準に入っておらなければ、取り残されてしまう。
「標準ができたら、使わせてもらえばいいじゃない」という考えは、通用しない。
むしろ、自ら進んで標準の中に入っていかなければならない。


ただし、何でも標準にしたらいいというわけではない。
どの技術を標準にしたら、自社に利益になるかを慎重に吟味するべき。

特にインターフェースは、基本的にクローズにするべき。
例えば、インクジェットプリンターにおいて、本体とカートリッジとのインターフェースをオープンにしてしまうと、他社の参入を許してしまうことになる。

標準化戦略は、まさに先読み。
5年くらい先を見据えて、どの技術が標準として採用されるか、あるいはどの技術の標準化を阻止するか等のことを考えていかなければならない。

究極的には、国際標準は、一企業としてではなく、国家戦略として取り組むべき。


丸島さんは、講義の中で、「知財戦略と標準化戦略は全く同じ」と何度もおっしゃっていました。
これからの時代、標準を見据えて特許を取り、それをどう活用していくかということこそが知財戦略なのでしょうね。

ほんと、丸島さんは、言葉の一言一言に含蓄がある!
どこを切っても、それが格言になるというかんじです。
実に有意義な時間でした!

なお、この国際標準に関するセミナーは、講師は別の方ですが、第2回、第3回も開催されるそうです。

■関連
第2回「事業競争力と国際標準化・知財マネジメント」
第3回「知財マネジメント人材と標準マネジメント人材」

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2010/07/28 (Wed)
昨日は、知財協の英文の明細書の書き方という研修を受けてきました。

名前通り、明細書をどういうふうに英訳するのかについての講義です。

この講義では、まず、受講生が5人くらいのグループに分けられます。
そして、毎回出される日本語明細書を英訳する宿題をグループ内で分担してやり、英訳した文章を講師の方に添削してもらい、次回の講義で担当のグループが自分たちの英訳や添削された個所等について発表するという流れになっています。

昨日の講義では、宿題についての担当グループの発表やそれに対する講師のアドバイスがありました。

同じ文章であっても、人によって、結構訳が変わるもんなんだなぁと思いましたね。
あと、明細書でよく見られる定型的な文章について、英訳の定石を教えてもらえたのは良かったです。


講義の中でも質問が出たんですが、どれくらい踏み込んで英訳するかというのは悩ましい問題ですね。

やはり、日本語は往々にして主語や目的語が抜けている場合があるので、英訳の際にある程度それを補わなければならないわけです。
その時に、元の文章をしっかり理解したうえで、必要な個所には意訳を加えると、明確でしっかりした英文になります。
しかし、元の文章の解釈が間違っていると、致命的な誤訳になる可能性もあるわけで・・・。

そうすると、できるだけ直訳をした方が、英文としてはイマイチだけと、誤訳のリスクは少ない。

英訳の質と誤訳のリスクはトレードオフの関係にあると思います。

だから、訳者の立場によって、スタンスが異なってくるんだろうなぁ・・・、というようなことをぼんやりと考えていました。


この講座は宿題は大変だけど、なかなか得るものが多いですね。
次回の宿題もがんばらないと。

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2010/02/25 (Thu)
昨日は、東京までセミナーに出かけました。

内容は、韓国、中国、インドの知財の専門家に、各国の知財事情について講義してもらうというものです。

会場は、青山にあるTEPIAホール。
久々に都会の空気を味わいました(笑)


このセミナーでは、大学の先生など色んな方が講義をしたんですが、個人的に一番気になったのは、サムソン(SAMSUNG)の知財部の方の講義でした。

内容は、サムスンの知財戦略について。
サムスンが如何にして特許経営を確立するに至ったのかという歴史的経緯も交えながら、どのような特許管理をしているのかという内容でした。

その中で、一番興味深かったのが、競合他社の知財戦略を分析するという活動でした。
具体的には、製品競争力を高低の2段階に、特許競争力を高中低の3段階で評価して、6つのモデルにポジショニングするというものです。

その中には、私が勤めている会社も載っていて、へぇ~というかんじでしたね。


それから、サムソンの特許に対する考え方も印象に残りました。

曰く、活用されない特許は財産ではない!
特許の活用とは、他社に対する活用であってこその活用である!

確かにその通りなんですよね。
ただ、普段、自分がどれだけそれを意識して仕事をやっているのか・・・。


他にも各国の特許法の解説や最近の動向についての講義&パネルディスカッションがあり、盛りだくさんな内容でした。
もっと、アジアの国々の知財について見識を深めなければと思いましたね。

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2009/12/18 (Fri)
今週の月曜日に、東京医科歯科大学であった研修に参加してきました。

米国の特許弁護士で、本なども多数出されている、服部健一先生。

東京医科歯科大学は、よく知財のセミナーを開いているらしく、上司に勧められて行ってきた次第です。


講義の内容としては、米国で議論されている特許法改正についてです。

巷では、その改正によって、ついにアメリカが先発明主義から先願主義に移行すると言われています。
しかし、服部先生がおっしゃるには、実は先願主義とは似て非なるものである!そうです。

それは、ある発明Aを最先に公開した後出願した者は、公開後で且つ出願前の発明Aに係る他者の出願からは拒絶されないという例外規定があるからです。

これには、論文発表をしたいをますしたいという、アメリカの学会からの強い要請があった結果なんだとか。


他にも、その他の改正事項や、法改正に至る経緯、米国の裁判がどのように進行するかなどの話が聞けました。

それらの説明をする際に、米国の社会構造や法律の構造など、バックグラウンドの凄く深いところまで言及されていて、非常におもしろかったです!

是非ともまた服部先生の講義を聴きに行きたいですね。

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2009/09/28 (Mon)
今日は研修で、六本木の泉ガーデンまで行きました。
六本木の方はあまり行くことがないので、地理がよく分からず、お上りさん状態(というかそのもの)でした(笑)

で、研修の内容はというと、Product by Process Claim 及び Contributory Infringement(間接侵害)について、日本、アメリカ、ドイツにおける判例を学ぶというものです。

CAFCのレーダー判事、東大の玉井教授ほか、講師陣には著名人がずらり・・・。
当然のように、内容は非常に濃いものでした。


個人的に特に興味があったのが、Product by Process(PBP)クレームです。
私は化学系なので、PBPクレームは日ごろの実務でお目にかかる機会が多いです。

講義では、新規性・進歩性の判断と、権利範囲の解釈の二つの観点から、日独米でのPBPクレームの取り扱いが説明されました。

結論としては、

・日本では、特許性も権利解釈もプロセスを考慮しない(一部例外あり)
・アメリカでは、権利範囲はプロセスにより限定される → Abbott 事件
・ドイツでは、そもそもPBPによるクレーム表現は原則認められない(PBPにするのが必須の場合のみ可)

日独米の間で意外に差があるんですね。


余談ですが、講義が始まる前に、レーダー判事が受講生ひとりひとりのところを回って、挨拶をされていました。

私のところにも来て下さったので、握手をしながら、拙い英語で自己紹介をしました(笑)

こんなすごい方と直に話ができるなんて・・・。
ここ最近の中で一番感激しましたね!

というわけで、色々と実りのある、素晴らしいセミナーでした!

週に一回は、こういう機会があったらいいのになぁ。

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2009/06/01 (Mon)
土曜日は、知財協会が主催するフォローアップ研修に行ってきました。

午前中は技術経営とそれにおける知財の位置付けについて、テクノ・インテグレーション代表取締役の出川通先生が講義されました。
その概要は以下のようです。

日本の製造業はかつて世界一だったが、近年は急速に弱くなっている。
これは、製造業にパラダイムシフトが起こったからだ。
従来はいかに高品質で低コストな物を作るかというプロセスイノベーションの時代であったのに対し、何を創り出すかというプロダクトイノベーションの時代に変わりつつある。

より効率的にプロダクトイノベーションを起こすための手法がMOTである。
そのキーとなるのが、ハイテクとローテクの組み合わせ、マーケットを意識した技術開発、アライアンス戦略等である。

このような話が、先生が社内ベンチャーを起こされた経験や、多数の企業をコンサルティングした経験に裏付けられており、説得力がありました。
私は技術経営とかMOTとかって言葉に漠然としたイメージしか持っていなかったんですが、この講義でそれがクリアになりましたね。


午後は、知財管理について、ニコンの太平博久先生が講義されました。

企業の特許管理について一通りのことを話されましたが、特に外国出願についての体験がおもしろかったです。

渋谷-レベンソンマスクという露光装置のマスクの発明についての話で、ニコンとIBMから同一発明が出願されたという事例です。
出願はニコンの方が先でしたが、いわゆる先後願の関係になっており、しかもニコンは日本にしか出願していなかったので、ヨーロッパでIBMの特許が成立してしまったそうです。
ちゃんと外国出願をしておけば世界中で半導体製造の基本特許をとれるはずだったのに、悔やまれる失敗体験だとおっしゃっていました。

こんなかんじで、なかなか濃い内容の講義でした。
講師の方が二人とも実務の第一線で活躍されているので、内容に迫力がありました。

しかし、休日に一日中の講義はなかなかキツい・・・。
次回は半日で受講料をもっと安くして欲しいところです。
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