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ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com > 社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
c302f6a6.jpg UME(管理人)

某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。

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2008/09/15 (Mon)
京大の山中伸弥教授が発明し世間をにぎわしているiPS細胞ですが、ついに特許が成立したようですね。

iPS細胞で京大国内特許

少し前に、バイエル薬品もiPS細胞を開発したというニュースが流れ、一時期どちらに特許が与えられるのか注目が集まりましたよね。(※1)
でも、とりあえず京大には特許が与えられたということで、関係者はホッとしているのではないかと思います。


いくつかのニュースを参照して、iPS細胞についての特許出願の流れを追っていくと以下のようになります。

2005年12月 マウスiPS細胞に関する国内特許出願
2006年12月 ヒトに関する手法を盛り込んだ国際特許出願(米国など二十数カ国に出願、1年前の出願に基づく国内優先権及びパリ優先権を主張)
2008年5月 国内移行した特許出願に基づく分割出願(この出願について早期審査を請求)
2008年9月 上記分割出願について特許査定

基礎国内出願から約2年半での特許取得となりました。
おそらく、最初の出願から一定期間内に何件かの関連出願をしていると思われるので、そういったものも今後特許になっていくのでしょう。
あと、日本で特許が認められたということで、今後は世界各地でも特許が認められる可能性が高いと思います。

バイオの分野の特許戦略では米国に大きく遅れをとっている日本ですが、IPS細胞をきっかけに盛り返していくことを期待しています。

※1 京大「一喜一憂せぬ」バイエル薬品のヒトiPS細胞めぐり

関連 iPS細胞特許を調べてみた
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2008/09/07 (Sun)
パテントサロンを眺めていると、おもしろい記事があったんで紹介します。

ルイ・ヴィトン柄の豚が登場(1)
(豚の写真が出てきます)

何じゃこりゃ?と思って見てみると、体にヴィトン柄のタトゥーを入れられた豚でした。
ベルギーの芸術家がアートとして作ったもので、近々上海展覧センターで開かれる現代アート展に出展されるんだそうです。

で、当然気になるのが、ヴィトン的にこれはOKなのかってことです。
豚に自分のとこの商標をつけられるのは、あんまいいイメージじゃないですよねー。
と思ったら、この芸術家は過去にシェネル柄の豚も作ってて、知的財産侵害で訴訟の一歩手前までいったそう(笑)(※1)
なんというか、懲りない人ですねぇ。
アートには、知財も糞も関係ねえってやつでしょうか。

仮にヴィトンがこの芸術家の行為を訴えたいと考えた場合、どうすれば良いでしょうか?
真っ先に浮かぶのは、商標権侵害ですが、これが認められるのは難しいと思います。
というのも、単に展覧会に出品するだけでは、豚は商標法上の商品には該当するとは言えないので、ヴィトンの商標は商標的態様で使用されていないと判断される可能性が高いからです。
他に思いつくのは、不正競争防止法ですが、こちらも豚の出展が商取引を意識しているものでは無いので、認められるのは困難でしょう。
そうすると、知的財産がらみの法律では対処が難しいので、民法とかで対処するのでしょうか?

あっ、これはあくまでも日本の法律なので、海外(ヨーロッパor中国)でどうなるかは知りません・・・。
 
※1 ルイ・ヴィトン柄の豚が登場(2)を参照
2008/08/27 (Wed)
アメリカで、コンテンツ使用に関する判決が出ました。

コンテンツ企業は「削除要求の前に公正使用を考慮せよ」――米裁判所

この記事によると、著作権者が著作権違反を理由にWebのコンテンツを削除を要求する前に、そのコンテンツが著作物の公正使用であるかを検討しなければならないという判決だそうです。

これによって、「疑わしきは罰せよ」的に、著作権侵害の可能性があるコンテンツが片っ端から削除されるといった事態を防ぐことができます。

単に権利者の保護を図るではなく、それを使用する側の立場も考慮しているという点で非常に意義のある判決だと思います。
2008/08/04 (Mon)
先週のニュースですが、紹介したいと思います。

ニコニ・コモンズとクリエイティブ・コモンズはどう違う?--ニワンゴ取締役が解説

以前、著作物使用許諾の未来形として、ニコニ・コモンズについて紹介しました。
MAD動画の未来は ~後編~
しかし、実はニコニ・コモンズが提唱される前から、よく似た仕組みとしてクリエイティブ・コモンズというものがありました。

両者とも、クリエイターが設定した条件で、その創作物を利用したい人が利用できるというものです。
従って、クリエイターとその創作物の利用者を結ぶためのツールという意味で、両者は似たようなものに見えます。

上記の記事によると、両者の違いは、ライセンス契約の緩さにあります。
クリエイティブ・コモンズは法律に基づいたライセンスであるため、その内容を安易に変えることはできません。
それに対してニコニ・コモンズでは、クリエイターが創作物の利用を公認するというものです。
クリエイターは、許諾の条件を容易に変えることができます。
従って、自由度が高く、フレキシブルな利用許諾&二次使用ができます。

「ニコニ・コモンズはCreative Commonsと話をしながら作っていった」とあるように、両者は競合するものではないようです。
この二つの制度がうまく共存できる例として、以下のようなことが考えられます。(これはあくまで、私の想像です)

まず、他人の動画をもとに、ニコニコ動画に投稿するためのMAD動画を作成する場合にはニコニ・コモンズを使います。
ニコニ・コモンズは緩い契約であるため、気軽に利用許諾&二次使用ができます。
そして、仮にそのMAD動画を商用販売するような場合が出てきたとします。
その際には、クリエイティブ・コモンズを利用します。
これによって、法律に基づいた厳密なライセンス契約を結ぶことができ、後々のトラブルを防止することができます。

他にも色々な例が考えられると思います。
両者がうまくかみ合って、ネット上の創作活動がより活性化されることを期待しています。
2008/07/26 (Sat)
気になったニュースを紹介します。

特許庁で民間も驚きの“カイゼン”プロジェクトが進行中

国のお役所と言えば、閉塞的で旧態依然としたイメージしか浮かんでこないんですが、特許庁は違うようですね。

知財の分野は日進月歩です。
技術革新によって発明はどんどん新しい概念のものが生まれてくるし、それに伴って法律も毎年のように改正されています。
知財を創出する企業や大学などの国内外の事情も刻々と変化しています。
そんな状況にあって、特許庁は常に革新的な組織である必要があります。

だから、特許庁が組織内の効率を図ったり、ユーザーの要望に耳を傾けたりしているという上記のニュースは非常に喜ばしいですね。


あと、前々から話があった、審査ハイウェイ(日本、米国、欧州の特許庁で審査結果を共有する制度)を試行するみたいです。(※参照)

トライウェイって名前で7月28日から開始とのこと。
これも含めて特許庁にはがんばってもらいたいです。

トライウェイ試行について
2008/07/08 (Tue)
前回からの続き

では、ニコニ・コモンズとはどのようなものなんでしょうか?
ニコニコ動画のサイトにその説明があります。

創作活動を支援する「ニコニ・コモンズ」


ニコニ・コモンズの仕組みは以下のようです。
まず、権利者が自分の作品をニコニ・コモンズサイトにアップロードし、登録します。
一方、MAD動画のクリエイターは、ニコニ・コモンズに登録されている作品の中から、気に入った作品をダウンロードして、それを利用したMAD動画を作成することができます。
そして、クリエイターがそのMAD動画をアップロードする際に、どの作品を素材として使ったのかを自己申告します。

ここで大事なのは、アップロードされたMAD動画がどんな作品を元に作られたのかが、権利者や第三者に示されるということです。
権利者と利用者の関係がグレーである現状に対して、ニコニ・コモンズでは権利関係が非常に明確なのです。
さらに、権利者は自分の作品に対して利用条件を設定することができます。
これらによって、ライセンス利用によるビジネスを行うことができる、すなわち作品の利用に対する対価を設定することが可能になるのです。


さらに見逃せない点がもう一つあります。
それは、プロの作品とアマチュアの作品が同等に扱われるということです。
従来は、プロのような販売チャンネルを持たないアマチュアは、自分の作品で対価を得るということが困難でした。
それが、ニコニ・コモンズによって、自分の作品を大衆にアピールでき、かつライセンス収入を得ることが可能になるのです。
もしかすると、将来的にはニコニコ動画からのライセンス収入で生計をたてるアマチュアのクリエイターが出てくるかもしれませんね。


このように、ニコニ・コモンズは現行の法制度のはるか先を行っています。
まさに、Web2.0の世界にふさわしいライセンスのあり方!

ニコニ・コモンズの運用開始は8月中旬を予定しているそうです。
この新しい試みがどのような結果になるのか、注目したいと思います。
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