ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com >
社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
UME(管理人)
某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。
ご意見、ご感想、相互リンクの申し出などお気軽にご連絡下さい!
(なお、確認するまで時間がかかるおそれがあるので、直にブログにコメントして頂いた方が確実です。)
e-mail:tizaibunositappa■yahoo.co.jp
(■に@を入れて下さい)
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某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。
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2013/06/03 (Mon)
だいぶ間が空いてしまいましたが、なぜ大企業は権利化業務を内製するのかについて、続きを書きたいと思います。
前回は、企業内で権利化業務の内製をやることについてのいきさつについて書きました。
しかしながら、よくよく考えてみると、会社内で権利化業務を内製することについても一定の「合理的な」理由があることに最近気が付きました。
自分は今のところ2つの理由があると思っています。
(行き場を失った人員を有効活用する、という理由はさておき。。)
まず、理由の一つ目としては、大企業が出願したい件数を事務所だけではさばききれないという問題があるからだと思います。
大企業ともなれば、年間にかなりの件数を出願します。
IP FORCEというサイトによれば、2012年の企業別特許出願件数ランキングにおいて、1位のパナソニックが8925件、2位のキヤノンが7187件、3位の東芝が6349件となっています。
20位のコミカミノルタでも1752件出願しています。
つまり、大企業と呼ばれるような会社は、年間にして数千件特許を出願していることが分かります。
仮に年間2000件特許を出願する会社があるとして、それを全て事務所に外注するケースを考えてみます。
事務所の明細書作成能力には事務所の規模などによってばらつきがありますが、ここでは一つの事務所で大体月10件(年間120件)明細書を作れると仮定すると、2000件の出願をさばくのには、事務所が約17必要です。
ただ、実際には月10件出願を処理できる事務所はそこそこの大手であり、17すべての事務所を大手で揃えるのは大変そうなので、10件大手で、残りを小規模の事務所(月5件処理可能)に依頼すると、事務所が24必要です。
数だけ見ると24揃えるのは不可能ではなさそうですが、大体大手や評判の良い特許事務所は同業界の他社がすでに使っていたりするので、コンフリクト(利益相反)の問題から、なかなか良い事務所を確保できなかったりするので、実はけっこう難しいと思います。
そう考えると、特許を年間数千件単位で出願するような企業は社内で明細書を作らざるを得ないのもうなずけます。
理由のもう一つは、社内で明細書を読める人員を育てることが難しくなるということです。
権利化の仕事に限らず、訴訟、侵害警告、特許売り込み対応などの場面では、明細書を読んで特許の権利範囲や有効性を評価することが不可欠です。
それには、やはり権利化の経験が無いと、深い読み込みが難しいと思います。
従って、権利化の仕事を事務所にアウトソースしてしまうと、明細書をちゃんと読める人員を自前で育てることが難しくなり、そのような人材を外からとってこなければならなくなります。
少人数なら特に問題ないでしょうが、それこそ大企業の知財部くらいの人数を揃えようとすると、かなり大変そうです。
以上のように、企業が権利化業務の内製をやることは、このような2つの合理的理由があるのではないかと思います。
なお、内製のメリットとして、企業内の人間の方がより社内の技術に通じており、開発者に張り付くことができるので、よりよい明細書が書ける、という点を挙げる人もいるかもしれません。
(別の言い方をすると、事務所は技術についての理解が浅いので明細書を書かせるのは不安であるという意見です。)
たしかに、発明発掘については基本的に社内の知財担当者がやるべきだと思います。
(弁理士を四六時中開発者に貼り付けておくわけにもいかないので。)
しかし、事務所に対して技術説明をしっかりする、同じ技術についての出願を継続的に依頼するなどすれば、技術内容を理解してもらうことは十分に可能なはずです。
(もちろん、実力のある弁理士をつかまえておく、という大前提がありますが。)
というわけで、企業が権利化業務を内製化する合理的な理由について述べてきましたが、上記のような理由は大企業でないと発生し得ないので、やはり、中規模以下の知財部においては、内製をやる意義というのはあまり感じられません。
権利化業務は基本的に特許事務所にアウトソースをし(ただし、事務所からのアウトプットは的確にチェックできるようにする)、必要最小限の人数でその他の知財業務(発明発掘や係争対応など)にフォーカスする、というのが知財部門としての理想の姿なのではないかと考えています。
■関連
・なぜ大企業の知財部では権利化業務を内製するのか?
・大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うのか?2
・弁理士資格を取る意義 リターン編
・弁理士資格を取る意義 代償編
・弁理士資格を取る意義 結論編
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前回は、企業内で権利化業務の内製をやることについてのいきさつについて書きました。
しかしながら、よくよく考えてみると、会社内で権利化業務を内製することについても一定の「合理的な」理由があることに最近気が付きました。
自分は今のところ2つの理由があると思っています。
(行き場を失った人員を有効活用する、という理由はさておき。。)
まず、理由の一つ目としては、大企業が出願したい件数を事務所だけではさばききれないという問題があるからだと思います。
大企業ともなれば、年間にかなりの件数を出願します。
IP FORCEというサイトによれば、2012年の企業別特許出願件数ランキングにおいて、1位のパナソニックが8925件、2位のキヤノンが7187件、3位の東芝が6349件となっています。
20位のコミカミノルタでも1752件出願しています。
つまり、大企業と呼ばれるような会社は、年間にして数千件特許を出願していることが分かります。
仮に年間2000件特許を出願する会社があるとして、それを全て事務所に外注するケースを考えてみます。
事務所の明細書作成能力には事務所の規模などによってばらつきがありますが、ここでは一つの事務所で大体月10件(年間120件)明細書を作れると仮定すると、2000件の出願をさばくのには、事務所が約17必要です。
ただ、実際には月10件出願を処理できる事務所はそこそこの大手であり、17すべての事務所を大手で揃えるのは大変そうなので、10件大手で、残りを小規模の事務所(月5件処理可能)に依頼すると、事務所が24必要です。
数だけ見ると24揃えるのは不可能ではなさそうですが、大体大手や評判の良い特許事務所は同業界の他社がすでに使っていたりするので、コンフリクト(利益相反)の問題から、なかなか良い事務所を確保できなかったりするので、実はけっこう難しいと思います。
そう考えると、特許を年間数千件単位で出願するような企業は社内で明細書を作らざるを得ないのもうなずけます。
理由のもう一つは、社内で明細書を読める人員を育てることが難しくなるということです。
権利化の仕事に限らず、訴訟、侵害警告、特許売り込み対応などの場面では、明細書を読んで特許の権利範囲や有効性を評価することが不可欠です。
それには、やはり権利化の経験が無いと、深い読み込みが難しいと思います。
従って、権利化の仕事を事務所にアウトソースしてしまうと、明細書をちゃんと読める人員を自前で育てることが難しくなり、そのような人材を外からとってこなければならなくなります。
少人数なら特に問題ないでしょうが、それこそ大企業の知財部くらいの人数を揃えようとすると、かなり大変そうです。
以上のように、企業が権利化業務の内製をやることは、このような2つの合理的理由があるのではないかと思います。
なお、内製のメリットとして、企業内の人間の方がより社内の技術に通じており、開発者に張り付くことができるので、よりよい明細書が書ける、という点を挙げる人もいるかもしれません。
(別の言い方をすると、事務所は技術についての理解が浅いので明細書を書かせるのは不安であるという意見です。)
たしかに、発明発掘については基本的に社内の知財担当者がやるべきだと思います。
(弁理士を四六時中開発者に貼り付けておくわけにもいかないので。)
しかし、事務所に対して技術説明をしっかりする、同じ技術についての出願を継続的に依頼するなどすれば、技術内容を理解してもらうことは十分に可能なはずです。
(もちろん、実力のある弁理士をつかまえておく、という大前提がありますが。)
というわけで、企業が権利化業務を内製化する合理的な理由について述べてきましたが、上記のような理由は大企業でないと発生し得ないので、やはり、中規模以下の知財部においては、内製をやる意義というのはあまり感じられません。
権利化業務は基本的に特許事務所にアウトソースをし(ただし、事務所からのアウトプットは的確にチェックできるようにする)、必要最小限の人数でその他の知財業務(発明発掘や係争対応など)にフォーカスする、というのが知財部門としての理想の姿なのではないかと考えています。
■関連
・なぜ大企業の知財部では権利化業務を内製するのか?
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・弁理士資格を取る意義 リターン編
・弁理士資格を取る意義 代償編
・弁理士資格を取る意義 結論編
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2013/05/25 (Sat)
最近読んだ知財本のレビューでもしてみたいと思います。
タイトルは、「知財戦略の教科書 工夫と知識はお金に換えられる! 」。
著者は株式会社ブライナ代表の佐原雅史氏です。
ブライナは中小企業などに知財戦略のコンサルティングを行っている会社で、私が数年前に知財コンサルタント育成研修に参加していた時(詳しくはこちら)に名前を見聞きした記憶があります。
本書は、ブライナでのコンサルティング事例を元にしており、またおそらくは今後の同社の営業活動のための布教資料という側面もあり、そこらへんの傾向がもろに出ている内容となっております。
以下、内容について紹介します。
まず、本書の特徴的な点として、「知財戦略」の定義が挙げられます。
本書では、知財の対象を特許や商標などからさらに広げ、顧客リストや製造マニュアルといったいわゆる「知的資産」まで含める概念としています。
その上で、このような知的財産をうまく管理し、活用することを知財戦略と言っているようです。
この前提を頭に置いておかないと、後々違和感を感じることになります。
本書では、知財戦略の元となる知的資料を、「販売先資料」、「アイデア資料」、「マニュアル資料」の3つに分け、これらの資料について蓄積、換金、守りを実践することが知財戦略であると述べられています。
そして、企業がどの知的資料にフォーカスして蓄積するのかによって、企業を「販売先資料タイプ」、「アイデア資料タイプ」、「マニュアル資料タイプ」の3タイプに分類し、それぞれのタイプに応じて蓄積、換金、守りに振り分けるリソースの割合を調整するべき、と書かれています。
これが本書のベースとなるアイデアであると思われます。
それ以外に、社内の各部門(営業、開発、知財、社長など)が上記の知財活動にどう関与するべきか?、特許マップを使った研究開発戦略、社内アイデアの取り扱い方針、出願手続の基礎知識、などについて書かれています。
本書を読んだ感想ですが、正直、私はあまりピンときませんでした。
上で述べた知財戦略の定義といい、本書で紹介している知財戦略は、普通に知財の仕事をしている人にとっては違和感を感じるものが多いと思います。
正直、私も「それはCRM(※)だろ」と言いたくなる内容まで無理やり知財戦略に含めているような印象を受けました。
(※Customer Relationship Management)
もちろん、企業全体としては、やらなければならないところなので、コンサルティング的には間違っていないと思います。
しかし、一知財担当者としては、ここまで首を突っ込むのは現実的じゃないだろと思ってしまうのも事実です。
まあ、そもそも本書の対象が一般の知財部員ではないということのような気もしますが。
また、本書ではいくつか実際の企業が事例が紹介されていますが、
「こういう取り組みをしました。うまくいきました!」みたいなかんじで淡々と書かれているだけで、内容が薄く、参考になる箇所が少なかったです。
実際は、知財活動を定着させたり、結果を出すに至った過程で、様々な苦労や工夫があったはずですが、そこらへんの話は書かれていません。
まあ、これはクライアントとの秘密保持やコンサルティングのノウハウを守るためには、しょうがないことかもしれませんが・・・。
その他の話(特許マップの活用の仕方、アイデアの取り扱い方など)も、いかにも教科書的で、「まあ、そうだよね」くらいの感想しかなかったです。
以上、私が本書を読んだ感想としてはこんな感じでしたが、もしかしたら、中小企業の経営者が読めば感じるところが異なるのか?、興味のあるところです。
■関連
・知財戦略コンサル研修概要
・知財コンサルシンポジウム2010
・知的財産戦略
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タイトルは、「知財戦略の教科書 工夫と知識はお金に換えられる! 」。
著者は株式会社ブライナ代表の佐原雅史氏です。
ブライナは中小企業などに知財戦略のコンサルティングを行っている会社で、私が数年前に知財コンサルタント育成研修に参加していた時(詳しくはこちら)に名前を見聞きした記憶があります。
本書は、ブライナでのコンサルティング事例を元にしており、またおそらくは今後の同社の営業活動のための布教資料という側面もあり、そこらへんの傾向がもろに出ている内容となっております。
以下、内容について紹介します。
まず、本書の特徴的な点として、「知財戦略」の定義が挙げられます。
本書では、知財の対象を特許や商標などからさらに広げ、顧客リストや製造マニュアルといったいわゆる「知的資産」まで含める概念としています。
その上で、このような知的財産をうまく管理し、活用することを知財戦略と言っているようです。
この前提を頭に置いておかないと、後々違和感を感じることになります。
本書では、知財戦略の元となる知的資料を、「販売先資料」、「アイデア資料」、「マニュアル資料」の3つに分け、これらの資料について蓄積、換金、守りを実践することが知財戦略であると述べられています。
そして、企業がどの知的資料にフォーカスして蓄積するのかによって、企業を「販売先資料タイプ」、「アイデア資料タイプ」、「マニュアル資料タイプ」の3タイプに分類し、それぞれのタイプに応じて蓄積、換金、守りに振り分けるリソースの割合を調整するべき、と書かれています。
これが本書のベースとなるアイデアであると思われます。
それ以外に、社内の各部門(営業、開発、知財、社長など)が上記の知財活動にどう関与するべきか?、特許マップを使った研究開発戦略、社内アイデアの取り扱い方針、出願手続の基礎知識、などについて書かれています。
本書を読んだ感想ですが、正直、私はあまりピンときませんでした。
上で述べた知財戦略の定義といい、本書で紹介している知財戦略は、普通に知財の仕事をしている人にとっては違和感を感じるものが多いと思います。
正直、私も「それはCRM(※)だろ」と言いたくなる内容まで無理やり知財戦略に含めているような印象を受けました。
(※Customer Relationship Management)
もちろん、企業全体としては、やらなければならないところなので、コンサルティング的には間違っていないと思います。
しかし、一知財担当者としては、ここまで首を突っ込むのは現実的じゃないだろと思ってしまうのも事実です。
まあ、そもそも本書の対象が一般の知財部員ではないということのような気もしますが。
また、本書ではいくつか実際の企業が事例が紹介されていますが、
「こういう取り組みをしました。うまくいきました!」みたいなかんじで淡々と書かれているだけで、内容が薄く、参考になる箇所が少なかったです。
実際は、知財活動を定着させたり、結果を出すに至った過程で、様々な苦労や工夫があったはずですが、そこらへんの話は書かれていません。
まあ、これはクライアントとの秘密保持やコンサルティングのノウハウを守るためには、しょうがないことかもしれませんが・・・。
その他の話(特許マップの活用の仕方、アイデアの取り扱い方など)も、いかにも教科書的で、「まあ、そうだよね」くらいの感想しかなかったです。
以上、私が本書を読んだ感想としてはこんな感じでしたが、もしかしたら、中小企業の経営者が読めば感じるところが異なるのか?、興味のあるところです。
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・知財コンサルシンポジウム2010
・知的財産戦略
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2013/05/20 (Mon)
非常に申し訳ないことに気付き、お詫びの記事を書かせていただきます。
実は、このブログの左上の方にある自己紹介の欄で、私への連絡用にメールアドレスを載せています。
ブログのメアドはメインで使っているものではないので、ついつい確認を怠りがちになっていましたが、どうせわざわざメールを送ってくる人なんかいないだろうと高をくくっていました。
ところが、奇特にもメールを書いて下さる方が何人かいらっしゃり、せっかく頂いたメールを長きにわたって寝かせてしまったという次第です・・・。
メールを送って下さった方には、謹んでお詫び申し上げます。。
とりあえず、自分がメインで使っているメールサービスでも受信できるように設定したので、今後はたぶん気付くと思います。
より確実にするためには、このブログのコメントで、「メール送ったけど見てね~」みたいに書いてもらえればよろしいかと。
これに懲りずに、またご連絡いただければ・・・。
というわけで、このブログの感想、質問、相談ごと、こんな記事書いてくれなど、コメントに書けないようなものでもどしどしお寄せください。
tizaibunositappa■yahoo.co.jp
(■に@を入れて下さい)
私のできる範囲でお答え致します!
(内容の保証はしかねますが。)
実は、このブログの左上の方にある自己紹介の欄で、私への連絡用にメールアドレスを載せています。
ブログのメアドはメインで使っているものではないので、ついつい確認を怠りがちになっていましたが、どうせわざわざメールを送ってくる人なんかいないだろうと高をくくっていました。
ところが、奇特にもメールを書いて下さる方が何人かいらっしゃり、せっかく頂いたメールを長きにわたって寝かせてしまったという次第です・・・。
メールを送って下さった方には、謹んでお詫び申し上げます。。
とりあえず、自分がメインで使っているメールサービスでも受信できるように設定したので、今後はたぶん気付くと思います。
より確実にするためには、このブログのコメントで、「メール送ったけど見てね~」みたいに書いてもらえればよろしいかと。
これに懲りずに、またご連絡いただければ・・・。
というわけで、このブログの感想、質問、相談ごと、こんな記事書いてくれなど、コメントに書けないようなものでもどしどしお寄せください。
tizaibunositappa■yahoo.co.jp
(■に@を入れて下さい)
私のできる範囲でお答え致します!
(内容の保証はしかねますが。)
2013/05/19 (Sun)
前回はGWの旅行で、中国の湖南省に行ったという記事を書きました。
その帰りに上海に寄って、1日ほど観光したので 、それについて書こうと思います。
ちなみに、私は上海で観光するのは初めて。
現地で仕事をしている大学時代の友人を呼んで、一緒に観光しました。
まず、上海のランドマーク、テレビ塔に登りました。
3つくらいの展望フロアに別れていて、それぞれ特徴があります。
(ちなみに、入場チケットの種類によって、どのフロアまで入れるかが決まっています)
やはり圧巻だったのは、床がガラス張りのフロアです!
予想以上に下がスケスケになっているので、結構怖かったです。
あと、強度的にも万が一?!という可能性が拭いきれず、そういう意味で一層怖かったですね(笑)
フロアからは上海の街並みが一望できましした。
東京も及ばないような高層ビルの森ですね。
それにしても、上海は奇抜な建物が多い!
栓抜きのような形をしたビルとか、やたら先端が尖っているビルとか、日本だとおよそお目にかかれないデザインです。
レストランで、上海料理を堪能したあと、夜の散策に出かけました。
こちらは、南京東路の歩行者天国です。
ここでは、素人が京劇をやったり、おじさんやおばさんがダンスやったり、カラオケで熱唱してたりと、フリーダムな感じでした。
デパートもたくさんあり、ショッピングをしても楽しそうです。
それから、外灘(The Bund)の河沿いの道を散歩しました。
ここは、昔中国が西洋諸国に占領された際の建物が多く残っており、一瞬ヨーロッパかと見紛うような光景でした。
反対側には、河向こうの景色(テレビ塔やその他たくさんのビル)が見え、非常にきれいでした。
ものすごい数の高層ビルと色とりどりのネオンという、まさに上海のイメージにぴったりの光景ですね。
翌日は、上海の古い街並みを見ました。
写真は、豫園(YUYUAN)です。
ここは、明朝時代に立てられた個人の庭園です。
敷地内は非常にきれいに整備されており、落ち着いた雰囲気でした。
しかし、個人邸宅といいながら、かなりの広さがあるので、見応えは十分にあります。
その他にも、この付近はお土産屋さんとかがたくさんあって、それをいろいろ見るのも楽しかったです。
私もこの界隈で友人へのお土産をゲット!
こんなかんじの上海旅行でした。
上海では日系の店もかなり多く、中心部では東京にあるような店は大体揃っています。
そういう意味で日本と同じような暮らしができるようで、最近北京から上海に移ってきた私の友人(日本人)も、上海の方が断然暮らしやすいと言っていました。
今回は、滞在が一日ということで十分にスポットを回れませんでしたが、次の機会に色々回りたいなと思います。
それでは、再見〜!
■関連
・旅情 ~中国湖南省~
・旅情 ~香港編~
・旅情 ~ハワイ編~
・旅情 ~シンガポール編2~
・旅情 ~台湾編~
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その帰りに上海に寄って、1日ほど観光したので 、それについて書こうと思います。
ちなみに、私は上海で観光するのは初めて。
現地で仕事をしている大学時代の友人を呼んで、一緒に観光しました。
まず、上海のランドマーク、テレビ塔に登りました。
3つくらいの展望フロアに別れていて、それぞれ特徴があります。
(ちなみに、入場チケットの種類によって、どのフロアまで入れるかが決まっています)
やはり圧巻だったのは、床がガラス張りのフロアです!
予想以上に下がスケスケになっているので、結構怖かったです。
あと、強度的にも万が一?!という可能性が拭いきれず、そういう意味で一層怖かったですね(笑)
フロアからは上海の街並みが一望できましした。
東京も及ばないような高層ビルの森ですね。
それにしても、上海は奇抜な建物が多い!
栓抜きのような形をしたビルとか、やたら先端が尖っているビルとか、日本だとおよそお目にかかれないデザインです。
レストランで、上海料理を堪能したあと、夜の散策に出かけました。
こちらは、南京東路の歩行者天国です。
ここでは、素人が京劇をやったり、おじさんやおばさんがダンスやったり、カラオケで熱唱してたりと、フリーダムな感じでした。
デパートもたくさんあり、ショッピングをしても楽しそうです。
それから、外灘(The Bund)の河沿いの道を散歩しました。
ここは、昔中国が西洋諸国に占領された際の建物が多く残っており、一瞬ヨーロッパかと見紛うような光景でした。
反対側には、河向こうの景色(テレビ塔やその他たくさんのビル)が見え、非常にきれいでした。
ものすごい数の高層ビルと色とりどりのネオンという、まさに上海のイメージにぴったりの光景ですね。
翌日は、上海の古い街並みを見ました。
写真は、豫園(YUYUAN)です。
ここは、明朝時代に立てられた個人の庭園です。
敷地内は非常にきれいに整備されており、落ち着いた雰囲気でした。
しかし、個人邸宅といいながら、かなりの広さがあるので、見応えは十分にあります。
その他にも、この付近はお土産屋さんとかがたくさんあって、それをいろいろ見るのも楽しかったです。
私もこの界隈で友人へのお土産をゲット!
こんなかんじの上海旅行でした。
上海では日系の店もかなり多く、中心部では東京にあるような店は大体揃っています。
そういう意味で日本と同じような暮らしができるようで、最近北京から上海に移ってきた私の友人(日本人)も、上海の方が断然暮らしやすいと言っていました。
今回は、滞在が一日ということで十分にスポットを回れませんでしたが、次の機会に色々回りたいなと思います。
それでは、再見〜!
■関連
・旅情 ~中国湖南省~
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・旅情 ~シンガポール編2~
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2013/05/12 (Sun)
今週はGW明けってことで気ダルい一週間でしたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
わたしは、GWをほぼフルに使って、がっつり中国に行って来ました!
というわけで、久々に旅行の記録でも書いておこうと思います。
中国といっても色々なところがあるのですが、今回は諸々の用事があって湖南省に訪れました。
そして、約1週間現地で過ごしました。
ルートとしては、成田から上海に行き、そこから国内線で長沙という湖南省最大の街の空港に行くかんじです。
長沙の空港に降り立ち、さらに車を2時間ほど飛ばしてステイ先がある益阳(イーアン)へ。
写真はその途中で立ち寄ったところなんですが、これは一体何の建物だと思いますか?
一見、寺か歴史的建造物か何かだと思いますが、実はこれレストランなんです!
西湖楼という名前のレストランで、大きさは世界一!
大き過ぎて、テーマパークの中にいる感じでした。
ちなみに、ここらへんは、湖南料理という激辛な味付けをする料理が食べられています。
湖南料理というと日本ではそれほどメジャーではありませんが、中国国内では広東料理や四川料理などと並んでかなりメジャーな料理です。
こちらは、ステイ先の近所の市場。
こんなかんじで、肉がわりと動物の原型をとどめたままで売ってありました。
現地では当たり前の光景ですが、日本ではあまりお目にかかる機会がないので新鮮!
他にも、色んな野菜やら、調味料やら、カエルやら、ナマズやら、諸々の食材が置いてありました。
やはり、中国の食材の豊富さはハンパないです。。
ちなみに、別の時にスーパーに行ったのですが、ここでもカエルやら原型をとどめたままでニワトリやら、市場とほぼ同じ形式で食材が売ってありました。
続いては、衡山という霊山に登った時の写真です。
衡山は、中国の五岳(中国の道教の聖地である5つの山)のうちの一つで、中国国内ではかなり有名なんだとか。
当日は天候が悪く、雨と強風と人の多さで、かなりグロッキー気味でした(笑)
あと、すごく霧が濃くて景色があまり楽しめなかったのも残念。
とはいえ、山頂のお堂では、多くの人々が非常に熱心に願掛けをしており、なんだかありがたいかんじがしましたね。
衡山を降りて、麓のこれまた有名な寺に行きました。
南岳大廟の聖帝殿です。
ここも敷地がかなり広大でいろんな建物がありました。
やはり、中国のスケールはでけぇなぁと思いましたね。
ここは建物が綺麗だし、無事山を降りることができたという安堵感もあり(笑)、楽しめました。
こちらは、益阳の郊外にある竹が有名な保護区。
結局竹林の山道をひたすら歩き続けただけで、目ぼしい風景や建物があるわけでもなく、やおい(ヤマなし、オチなし、意味なし)なかんじでした(笑)
益阳の町並み。
地方都市とはいえ、予想以上に発展していました。
道路も広いです。
カルチャーショックだったのが、6車線くらいあって車がビュンビュン行き交っている道路を、平気で人がホイホイ渡っていること。
横断歩道が少ないので、私も少なからず道路を横切るハメになったのですが、ほんとあれだけは冷々しました。
あと、歩道を歩いていても、360度全方向から車が突っ込んでくる可能性があるので、マジで気を抜けません。
あれで事故が頻発しないのはほんと不思議です。
日本とは別の力学が働いているとしか思えません(笑)
最後は、益阳の公園。
ここは結構きれいに整備されているし、広々として落ち着いているので、好きな場所でしたね。
湖でボートを漕いだりとなかなか楽しかったです。
公園では、人々がカラオケで歌謡曲を歌ったり、ガチで筋トレしてたり、思い思いに過ごしていました。
夜になるとたくさんのおば様がダンスをやっていました。
中国ではあまり人目を気にせずに、路上で歌ったり踊ったりできるので、おおらかでいいなぁと思いましたね。
というかんじの湖南省滞在記でした。
北京や上海を訪れたことがある人は結構多いと思いますが、こういう地方都市にがっつりステイする人は少ないと思うので、かなり貴重な経験ができたと思います。
滞在中に、観光地に連れて行ってくれたり、うまいご飯を作ってくれたりと、色々親切にしてくれたステイ先の人には本当に感謝!
また来ます!
(ちなみに、帰りがけに上海に一泊して観光したので、それは別の記事で書きたいと思います。)
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わたしは、GWをほぼフルに使って、がっつり中国に行って来ました!
というわけで、久々に旅行の記録でも書いておこうと思います。
中国といっても色々なところがあるのですが、今回は諸々の用事があって湖南省に訪れました。
そして、約1週間現地で過ごしました。
ルートとしては、成田から上海に行き、そこから国内線で長沙という湖南省最大の街の空港に行くかんじです。
長沙の空港に降り立ち、さらに車を2時間ほど飛ばしてステイ先がある益阳(イーアン)へ。
写真はその途中で立ち寄ったところなんですが、これは一体何の建物だと思いますか?
一見、寺か歴史的建造物か何かだと思いますが、実はこれレストランなんです!
西湖楼という名前のレストランで、大きさは世界一!
大き過ぎて、テーマパークの中にいる感じでした。
ちなみに、ここらへんは、湖南料理という激辛な味付けをする料理が食べられています。
湖南料理というと日本ではそれほどメジャーではありませんが、中国国内では広東料理や四川料理などと並んでかなりメジャーな料理です。
こちらは、ステイ先の近所の市場。
こんなかんじで、肉がわりと動物の原型をとどめたままで売ってありました。
現地では当たり前の光景ですが、日本ではあまりお目にかかる機会がないので新鮮!
他にも、色んな野菜やら、調味料やら、カエルやら、ナマズやら、諸々の食材が置いてありました。
やはり、中国の食材の豊富さはハンパないです。。
ちなみに、別の時にスーパーに行ったのですが、ここでもカエルやら原型をとどめたままでニワトリやら、市場とほぼ同じ形式で食材が売ってありました。
続いては、衡山という霊山に登った時の写真です。
衡山は、中国の五岳(中国の道教の聖地である5つの山)のうちの一つで、中国国内ではかなり有名なんだとか。
当日は天候が悪く、雨と強風と人の多さで、かなりグロッキー気味でした(笑)
あと、すごく霧が濃くて景色があまり楽しめなかったのも残念。
とはいえ、山頂のお堂では、多くの人々が非常に熱心に願掛けをしており、なんだかありがたいかんじがしましたね。
衡山を降りて、麓のこれまた有名な寺に行きました。
南岳大廟の聖帝殿です。
ここも敷地がかなり広大でいろんな建物がありました。
やはり、中国のスケールはでけぇなぁと思いましたね。
ここは建物が綺麗だし、無事山を降りることができたという安堵感もあり(笑)、楽しめました。
こちらは、益阳の郊外にある竹が有名な保護区。
結局竹林の山道をひたすら歩き続けただけで、目ぼしい風景や建物があるわけでもなく、やおい(ヤマなし、オチなし、意味なし)なかんじでした(笑)
益阳の町並み。
地方都市とはいえ、予想以上に発展していました。
道路も広いです。
カルチャーショックだったのが、6車線くらいあって車がビュンビュン行き交っている道路を、平気で人がホイホイ渡っていること。
横断歩道が少ないので、私も少なからず道路を横切るハメになったのですが、ほんとあれだけは冷々しました。
あと、歩道を歩いていても、360度全方向から車が突っ込んでくる可能性があるので、マジで気を抜けません。
あれで事故が頻発しないのはほんと不思議です。
日本とは別の力学が働いているとしか思えません(笑)
最後は、益阳の公園。
ここは結構きれいに整備されているし、広々として落ち着いているので、好きな場所でしたね。
湖でボートを漕いだりとなかなか楽しかったです。
公園では、人々がカラオケで歌謡曲を歌ったり、ガチで筋トレしてたり、思い思いに過ごしていました。
夜になるとたくさんのおば様がダンスをやっていました。
中国ではあまり人目を気にせずに、路上で歌ったり踊ったりできるので、おおらかでいいなぁと思いましたね。
というかんじの湖南省滞在記でした。
北京や上海を訪れたことがある人は結構多いと思いますが、こういう地方都市にがっつりステイする人は少ないと思うので、かなり貴重な経験ができたと思います。
滞在中に、観光地に連れて行ってくれたり、うまいご飯を作ってくれたりと、色々親切にしてくれたステイ先の人には本当に感謝!
また来ます!
(ちなみに、帰りがけに上海に一泊して観光したので、それは別の記事で書きたいと思います。)
■関連
・旅情 ~上海編~
・旅情 ~香港編~
・旅情 ~ハワイ編~
・旅情 ~シンガポール編2~
・旅情 ~台湾編~
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2013/04/06 (Sat)
新年度の勢いにのってブログ更新!
ということで、今回は、なぜ企業の知財部で権利化業務を内製するのか?、果たしてそれは理想の姿なのか?ということについて、自分の考えを書いてみようと思います。
(なお、今回の話は自分の想像をもとに書いているので、不正確な内容が含まれている可能性があることをあらかじめお断りしておきます・・・。)
大企業になると、知財部員だけで数百人もいます。
このような大企業では、特許事務所を使わずに、社内で権利化の仕事(明細書作成、中間処理など)を完結させること(以下、これを内製と言います。)を実践しているところが多いと聞いています。
このような企業は、ある意味、会社内に特許事務所を持っていると言えます。
(私も前職(某大手電機メーカー)では、意見書や補正書を作ったり、下手な明細書を書いたりしていました(笑))
では、何故大企業の知財部はあれほどの人員を抱えて、内製をやっているのでしょうか?
やり方としては、権利化業務の大半を特許事務所に任せ、知財部の仕事を発明発掘や渉外対応などにフォーカスするという考え方もあります。
この場合、良い特許事務所をつかまえることさえできれば、よりコンパクトな組織で、且つ同等(もしくはそれ以上)のパフォーマンスを出すことができるはずです。
そこをあえて内製をやっているのは、大企業の知財戦略によるところなのか?
しかし、自分の考えでは、あながち当初からそのような戦略があったわけではなく、以下に述べるような成り行き上そういう姿にならざるを得なかったのではないかと思っています。
自分は若造であるので、大企業の知財部がいかにして現在の組織体制になっていったのかの経緯を実際に知っているわけではありませんが、おそらく下記のようなプロセスをたどったのではないかと推測します。
今でこそ知財職は人気がありますが、昔はかなりマイナーな仕事であり、開発から一線を退いた人の(もっと悪く言えば、開発部門にいられなくなった人の)受け入れ先になっていたという歴史的経緯があると聞いています。
そのため、知財部に人が入ることはあっても、知財部から他部署に人を出すというのは難しいわけで(そもそも開発を追われて知財部にきているわけですから)、どんどん人が増えていったと考えられます。
もちろん、それ以外にも理由はあり、一般論として、放っておくと組織は自己増殖するものなので、企業の成長と共に知財部の人員が膨れ上がっていったのでしょう。
このようにして、本質的な仕事量に対して知財部の組織はどんどん大きくなっていったのですが、人がたくさんいるにも状態にもかからず、提案書を特許事務所に流すだけの仕事をしていたら、知財部は何をやっているんだという話になってくるわけです。
ましてや、知財部がライセンス収入などで目に見える収益を出していない場合には、さらに風当たりが強くなったでしょう。
そこで、「内製」が考え出されたのです。
明細書作成や中間処理などを知財部内で行うことによって、事務所に払う料金を減らせば、知財部によってコスト削減がなされているという名目が立ちます。
これは、知財部のトップの立場になって考えてみると、非常に魅力的なプランだということがわかります。
なぜなら、ライセンスや権利行使で収益をあげるのはすぐには難しいし、将来的に可能かどうかも不確実です。
また、知財部の人を他部署に異動させて人員を減らすことも上述の通り難しいです。
(解雇するのはなおさらです。)
一方、内製を導入すれば、この場合においては、「確実に」コストカットという成果を出すことができるのです。
(加えて、社内だけで権利化ができるほど進んだ知財部だ、と言うことができ、社内外に非常に聞こえが良いです。)
かくして、知財部のトップは、権利化業務の内製を始めるように(すでに、細々と内製をやっていた場合には、内製の比率を引き上げるように)、下々に命じることになったわけです。
以上をまとめると、内製をやるために必要だから知財部に人をたくさん増やしたのではなく、先に組織構成ありきだった。
逆に、このような組織構成を正当化するために、権利化業務の内製によるコスト削減という方策が編み出された、というのが私の考えです。
というわけで、私は、内製というのはふくれあがった人員を削減できないことを前提としたときの次善の策に過ぎず、必ずしも知財部の理想のあり方ではないのではないかと考えています。
しかしながら、一方で、よくよく考えてみれば、ある条件においては会社内で権利化業務を内製することに一定の合理性はあるなぁということに最近気が付きました。
次回はそれについて書きたいと思います。
■関連
・なぜ大企業の知財部では権利化業務を内製するのか?2
・大企業の知財部と新興IT企業の法務部はどう違うのか?2
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ということで、今回は、なぜ企業の知財部で権利化業務を内製するのか?、果たしてそれは理想の姿なのか?ということについて、自分の考えを書いてみようと思います。
(なお、今回の話は自分の想像をもとに書いているので、不正確な内容が含まれている可能性があることをあらかじめお断りしておきます・・・。)
大企業になると、知財部員だけで数百人もいます。
このような大企業では、特許事務所を使わずに、社内で権利化の仕事(明細書作成、中間処理など)を完結させること(以下、これを内製と言います。)を実践しているところが多いと聞いています。
このような企業は、ある意味、会社内に特許事務所を持っていると言えます。
(私も前職(某大手電機メーカー)では、意見書や補正書を作ったり、下手な明細書を書いたりしていました(笑))
では、何故大企業の知財部はあれほどの人員を抱えて、内製をやっているのでしょうか?
やり方としては、権利化業務の大半を特許事務所に任せ、知財部の仕事を発明発掘や渉外対応などにフォーカスするという考え方もあります。
この場合、良い特許事務所をつかまえることさえできれば、よりコンパクトな組織で、且つ同等(もしくはそれ以上)のパフォーマンスを出すことができるはずです。
そこをあえて内製をやっているのは、大企業の知財戦略によるところなのか?
しかし、自分の考えでは、あながち当初からそのような戦略があったわけではなく、以下に述べるような成り行き上そういう姿にならざるを得なかったのではないかと思っています。
自分は若造であるので、大企業の知財部がいかにして現在の組織体制になっていったのかの経緯を実際に知っているわけではありませんが、おそらく下記のようなプロセスをたどったのではないかと推測します。
今でこそ知財職は人気がありますが、昔はかなりマイナーな仕事であり、開発から一線を退いた人の(もっと悪く言えば、開発部門にいられなくなった人の)受け入れ先になっていたという歴史的経緯があると聞いています。
そのため、知財部に人が入ることはあっても、知財部から他部署に人を出すというのは難しいわけで(そもそも開発を追われて知財部にきているわけですから)、どんどん人が増えていったと考えられます。
もちろん、それ以外にも理由はあり、一般論として、放っておくと組織は自己増殖するものなので、企業の成長と共に知財部の人員が膨れ上がっていったのでしょう。
このようにして、本質的な仕事量に対して知財部の組織はどんどん大きくなっていったのですが、人がたくさんいるにも状態にもかからず、提案書を特許事務所に流すだけの仕事をしていたら、知財部は何をやっているんだという話になってくるわけです。
ましてや、知財部がライセンス収入などで目に見える収益を出していない場合には、さらに風当たりが強くなったでしょう。
そこで、「内製」が考え出されたのです。
明細書作成や中間処理などを知財部内で行うことによって、事務所に払う料金を減らせば、知財部によってコスト削減がなされているという名目が立ちます。
これは、知財部のトップの立場になって考えてみると、非常に魅力的なプランだということがわかります。
なぜなら、ライセンスや権利行使で収益をあげるのはすぐには難しいし、将来的に可能かどうかも不確実です。
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以上をまとめると、内製をやるために必要だから知財部に人をたくさん増やしたのではなく、先に組織構成ありきだった。
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