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ブログ移転しました!→ 知財部員を辞めた人のブログ < http://ume-patent.com > 社会人7年目の知財担当者がつづるブログです!2012年に大手メーカーの知財部からIT系企業の法務部に転職。知財担当者の日常や知財実務、書評、キャリアプラン等が主なネタ。
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プロフィール
c302f6a6.jpg UME(管理人)

某IT系企業の知財担当者。
社会人7年目(2013年現在)。
学生時代に一念発起して、弁理士の勉強を開始し、翌年、見事合格!
さらに翌年、大手電気メーカーの知財部に就職し、特許権利化を約5年間担当。
2012年、新天地を目指して、IT系企業の法務部に転職!
このブログを通して、知財部員の生き様が垣間見えれば幸いです。

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2010/09/10 (Fri)
一応、弁理士の端くれであるので、私のところに法律相談を持ち込まれることがあります。

今日は、その中の一例をご紹介。
開発から受けた質問です。


最後の拒絶理由通知を受けた際に補正をしたら、補正却下された上で、拒絶査定となってしまった。
何で拒絶査定だけではなて、補正却下も付いてるの?

 
この質問の背景には、実務上、最後の拒絶理由通知を受けた際に補正をして拒絶査定を受けても、補正却下はされないことが多い(むしろまれ)ということがあります。
なので、この開発の方は補正却下がイレギュラーな処置だと感じたみたいです。

それに対する私の回答。

------------------------------------------------------------
補正却下については特許法53条に規定されており、関連した部分を要約すると、最後の拒絶理由通知時等にした補正は、その補正が特許法17条の2第3項~6項の要件を満たしていないと補正却下される、という内容になっている。

特許法17条の2第3項~6項の要件のうち、特に最後の拒絶理由通知時の補正に関係するのは、17条の2第5項及び6項であり、その内容は以下のよう。

最後の拒絶理由通知の際の補正は、通常の補正要件(補正は出願時の明細書の開示の範囲内でしなければならない)に加え、以下の4つの場合に限られる。
①請求項の削除
②特許請求の範囲の減縮(ただし、発明特定事項の限定であって、補正前の発明と産業上の利用分野及び解決課題が同一でなければならない)
③誤記の訂正
④明瞭でない記載の釈明

このうち、②特許請求の範囲の減縮の場合の補正は、補正後の発明が独立して特許を受けられるものでなければならない(独立特許要件)。
つまり、補正後の発明に進歩性等がなければ、その補正は補正却下されうることになる。

最後の拒絶理由通知時の補正に対して、審査官が拒絶査定をするということは、補正後の発明でも進歩性等の拒絶理由が解消していないと審査官が判断しているわけだから、その補正は独立特許要件を満たさず、補正却下されるべきものであるということになる。
ただ、上述した様に、実際の審査ではそこまで厳密な運用がされていないので、審査官によっては補正却下無しで拒絶査定を出しているというのが実情。
------------------------------------------------------------

もしかすると、これは私の担当分野(材料)に限った話で、他の分野はきっちり補正却下を出してくるんですかね?

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お尋ね
いつも参考にさせていただいております。一つお尋ねしたいことがあります。

審査官により特許要件として単一性の規定違反を指摘されている場合があると思います。この場合、単一性の規定違反は独立特許要件に含まれていないので、最後の拒絶理由通知に対する応答が必ずしも拒絶査定と同時に補正却下がなされるとは限らないのではないでしょうか??
みき 2010/10/03(Sun)19:55:34 編集
無題
>みきさん

おっしゃる様に、独立特許要件には単一性は含まれないと解釈されています(審判便覧54-10の9ページ)。しかし、単一性違反が解消されないと、特17条の2第4項(いわゆるシフト補正)の規定に該当し、補正却下になってしまうと考えられます。
UME 2010/10/04(Mon)20:30:58 編集
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